こんにちは。ジェイグラブの横川です。
ハイパー高コスト市場の中国や、経済成長しているが、物価が合わず、まだまだ簡単には売れていかない東南アジアを消去法で抜いていくと、残るのは欧米圏になります。この地域は日本と同じく、早い時期にECがスタートし、すでに社会に定着しているため、コストも抑えられ、消費者の感覚も近く、英語だけでもほぼ対応できてしまう地域です。
そのようなヨーロッパをアリエクスプレスが調査した調査結果がありましたので、紹介いたします。
オンラインショッピングに最も時間を費やすヨーロッパ諸国は?
フランスの消費者はオンラインでルージュを探し、スペイン人はスポーツ用品を探し、ドイツの消費者は洋服だんすの刷新に追われている。
世界的なオンライン・マーケットプレイスである、アリエクスプレスが発表した消費者インサイトレポートで、こうした各国の購買習慣などが明らかになった。
ヨーロッパはオンラインショッピングの盛んな地域であり、調査対象となった消費者の94%が過去3ヶ月間にオンラインで買い物をしたと回答している。
アリエクスプレス・ヨーロッパ・コマーシャル・ディレクターのゲーリー・トップは声明の中で、「この消費者インサイトレポートからわかることは、ヨーロッパ人のオンラインショッピングへの情熱が衰えていないということです。」と話している。
フランスでは、美容と健康商品が最も注目されており、すべての商品カテゴリーにおいて、53%の消費者が過去3ヶ月間に288ユーロ(315ドル)以上をオンラインで消費しています。
スペインでは、スポーツとエンターテイメントが消費者カテゴリーでトップとなり、58%の消費者が関連商品を購入したと回答している。
一方、ドーバー海峡の向こうではパーティーが行われており、イギリス人の4分の1以上が結婚式やイベント関連の商品をオンラインで購入したと回答している。
アリエクスプレスは2023年後半にフランス、ドイツ、スペイン、イギリスの4,000人以上の消費者を対象に調査を行い、その結果、いくつかの固定概念が覆されたとしている。
例えば、フランスのファッショニスタには悪いが、ドイツの消費者こそが真のデジタル・トレンドセッターだったとわかったようなのだ。
一方、スペインのシエスタ(昼寝)は、かなり深い商品リサーチに拍車をかけているようだとも伝える。他の市場で調査された人々の29%が週に2時間までオンラインで商品を検索しているのに対し、スペインの消費者の4分の1は9時間から10時間をオンライン閲覧に費やしていることがわかった。
オンライン・マーケットプレイスが首位に
アリエクスプレスのレポートは、人々がどこでお金を使うかについても明らかにしている。
前述のアリエクスプレスのトップ氏は、「ブランド直営店のウェブサイトだけでなく、デジタルマーケットプレイスへの注目も高まっている」と指摘する。
アリババ・インターナショナル・デジタル・コマース・グループ傘下の企業間電子商取引プラットフォームであるアリエクスプレスのようなマーケットプレイスが、最も人気のあるショッピングの場であることが証明された。
年齢もショッピングの場の選択に大きな役割を果たしている。
ソーシャルメディア経由の買い物は、16歳から24歳(26%)で最も人気が高く、小売業者のウェブサイトを直接訪問することを好むと答えた人は、55歳以上では8%に減少した。
しかし、どの年齢層の人々も、以下の点では共通している。それは、有名人が勧める投稿よりも、インフルエンサーが勧める投稿から購入する可能性が高いのということです。
この行動は、eコマースでのやりとりにおいて、よりパーソナルなタッチを求める世界的なシフトの高まりを物語っている。ライブストリーミングは、ホストが商品を試着したり質問に答えたりする様子を視聴者がリアルタイムで見ることができるもので、この需要を満たすのに役立っている。
中国のEコマースでは大きな力となっているが、ヨーロッパでは、ライブストリーミングは依然として新興のショッピング・チャンネルであり、中国ほどではないが、最近は男性消費者の間で人気が出てきているという。
参考:Which European Nation Spends Most Time Shopping Online?
おわりに
アリエクスプレスはアリババ系列のECサイトで、価格が安いため、日本でも使っている方もいるかと思います。アメリカでもアリエクスプレスやShein、Temuなどが、低価格路線で席巻しています。
このデータは参考として知るにはよいデータだと思います。ただし、薄利多売の傾向があるマーケットプレイスの調査なので、消費者の購買傾向もある程度は、高級品や品質重視よりは価格重視の傾向があるかもということを理解しておく必要があるかもしれません。