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中国当局、ライブコマース規制強化を発表

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

中国といえば、インフルエンサーによるライブ配信の、いわゆるライブコマースが主流です。正直この手法を利用し、インフルエンサーに高額なギャラを払わない限り、”日本企業が大好きな”短期で結果を出すことは不可能と言っても過言ではありません。

しかし、近年はインフルエンサーも過当競争気味で、彼らも仕事を獲得するために自分自身のプロフィールなどを過度に盛って、その盛りに盛った架空の像を元にギャラを請求するため、そうした部分を見抜けないと大損します(例えば、実際には100名程度しかファンがいないのに、10万人もファンがいて多くの人に情報をリーチさせることができると言って契約を迫るといった感じ。当然高額なギャラを払っても結果は・・・推して知るべし)。

流石にこれは中国でも社会問題として認識されていましたので、規制が入るというのはある意味自然なことかもしれません。どういう規制になるのかは今のところ不明ですが、新華社通信が発信したものをロイターが伝えていましたので、以下に記載いたします。


中国の市場規制当局は、インターネット上のインフルエンサーが消費者に直接商品を販売するライブストリーミングによる電子商取引プラットフォームが急成長していることを受け、商品の質の低さや誤解を招くような広告への懸念を指摘し、監視を強化した。

国家市場規制総局(SAMR)は、最近、ライブ配信を行っている複数の電子商取引企業と面会し、企業名を伏せた上で自主的な処分を提示したという。

SAMRは、すべてのライブストリーミング・プラットフォームは、製品の品質について「迅速に自己管理と包括的な検査を行うべきであり、粗悪品を販売したライブストリーマーを処罰すべきである」と述べています。

この動きは、アリババの「Taobao」や「Kuaishou」、ByteDanceの短編動画アプリ「Douyin」など、インターネット大手が運営する人気のライブストリーミングeコマース・プラットフォームを含む、成長する「プラットフォーム経済」を抑制するための規制当局による一連の措置の中で最も新しいものです。

アリババ、ByteDance、Kuaishouの3社は、コメントを求められたが、それに答えていない。

昨年来、中国の規制当局は、電子商取引大手のアリババグループに対する調査を開始し、アリババ、バイドゥ、テンセントの3社に対し、買収や企業提携の際に独占禁止法の審査を受けなかったとして罰則を科しています。その他の企業も、不公正な競争行為により罰金を科せられています。

現時点でわかっていること
SAMRは、大規模なプロモーションイベントに対する監視を強化すると述べています。SAMRは、Eコマース大手のアリババグループが毎年行っているオンラインショッピングの祭典「独身の日」を含め、そのようなイベントに関するガイダンスを発表する予定です。
同局は、オンライン取引をリアルタイムで監視するシステムの構築を加速させるとともに、消費者の権利を保護するための詳細なルールを発行するとしている。

これまでに
SAMRは、中国の独占禁止法に違反したインターネット分野の10件の投資取引について、テンセント、Didi、百度などに罰金を科しました。
2020年12月には、テンセントの電子書籍子会社であるChina Literatureと、ハイテク大手のアリババが過去の買収を申告していなかったとして、規制当局が罰金を科しています。

参考:China market regulator clamps down on live-streaming e-commerce
   Chinese regulator to set new rules for ecommerce festive sales


もともと、社会問題化していた事に加え、アリババのジャック・マーが当局の目の敵にされ・・・といったニュースも多分に影響しているでしょうねぇ。記事では11月11日の独身の日に照準を合わせていくような感じが読み取れますが、早ければ、亰東のイベントが行われる6月14日かもしれません。あの国ですから、パパっとそういう法律作っちゃうかもしれませんね。

中国は、市場としては非常に魅力的ではありますが、社会体制が日本とはまるで異なるため、目先のお金だけに目がくらんでいる人は、ただ中国はすごいから、中国は儲かる聞いたなどその程度の理解では最後に泣きを見るでしょう。例えば、トランプ政権に引き続きバイデン政権でも中国に対して厳しい態度でアメリカは臨んでいますが、こうした国際政治の分野からも、もろに影響受けますので、多角的に情報収集しないとなりません。国際取引をするとはそういうことです。

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Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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