こんにちは。ジェイグラブの横川です。
以前のブログで、「コロナ禍でどこの国もECが飛躍的に伸びたが、フィリピンだけはとんと話題にならない」しかし「ECが伸びなかった理由は、小さな島が多いためITインフラが整備しづらく、そのためIT後進国の日本と同じレベルで現金主義だった」ところが「コロナ禍で急速に整備が進み、スマホアプリによる非接触決済も浸透してきたため、今後フィリピンの逆襲が始まる」というものでした。
フィリピンは英語が通じますし、親日家も多い所です。多くの企業が猫も杓子もタイ、ベトナムあたりを狙っているなかで、そのブームには一応乗りつつも、みんなが開拓していないところに賭ける逆張りの種まきもし、みんなが気づく頃には自分が美味しい果実は刈り取って、後発者には痩せた土地しか残さない状況にしてしまう戦略も私なら計するな。という内容だったわけですが、具体的な成長プランが見えてきました。これは期待できます。
デジタル化が進むフィリピン、eコマースの可能性が広がる
UnaFinancial社のアナリストは、2025年、フィリピンの電子商取引は2.5倍に増加し、5年間で120億ドルに達すると予想しています。eコマースの成長は、すべてのデジタル決済手段にプラスの効果をもたらします。BNPLサービス(フィリピンの後払い決済サービス)は、Eコマースの成長を反映して有機的に発展するでしょう。そのため、この分野は年間40%上昇し、年間1億4,000万ドルの成長が見込まれます。2025年には、フィリピンのBNPL決済手段は8億4,300万ドルに達し、3.5倍の成長を示すとされています。
2020年には、フィリピンのEコマース全体の3%、1億5,000万ドル相当の取引がBNPLによるものとなります。Buy Now, Pay Later」による決済は、2025年にはEコマースの全決済手段の約7%を占めるようになると考えられます。消費者の継続的な需要とプロバイダーの数の増加が、BNPLセグメントの成長を促進しています。調査結果では、このような決済手段への需要が確認されています。回答者の42%が、PHP 50,000(約11万円)までの買い物では自分の貯金では支払えないことが多いと答えています。17%は、追加の資金を調達しなければ、そのような買い物を全くできないと回答しています。
BNPL市場の成長は、銀行口座を持たない人々にとっての利便性を物語っています。フィリピンでは、BNPLプラットフォームが急速に拡大しており、東南アジア地域のトレンドを反映しています。一方、他の既存企業もBuy Now, Pay Laterを導入し、サービスの多様化を図っています。E コマースの成長、高いユーザビリティ、プロセスの完全なデジタル化により、「Buy Now, Pay Later」セグメントは急速に成長し、他の決済手段と比較して市場シェアが大幅に増加することが見込まれます。
参考:Philippine eCommerce market set to double and reach $12billion by 2025