ECDB(ecommerceDB.com)のレポートによれば、ミャンマー(人口約5380万人)は電子商取引の第55位の市場であり、ケニア(人口約5301万人)やハンガリー(人口約971万人)よりも上回っています。
また、2023 年までに収益が30億4,230万米ドルと予測されており、市場規模は2027年までに49億8,820万米ドルになると予測されています。
ミャンマーのeコマース市場は少なからず世界の市場に貢献しており、 食品およびパーソナルケアは最大の市場であり、ミャンマーのEC収益の35.9%を占めています。
次いでエレクトロニクス&メディアが28.8%、家具&電化製品が15.0%、ファッションが14.3%、玩具、ホビー、DIYが残り6.0%となっています。
ミャンマー 商業省が優先輸入分野を改定
ミャンマーの10月5日付の現地報道によると、商業省貿易局は、政府が定める輸入優先分野を改定したとしています。
優先分野の数も、これまでの5分野から3分野に変更しました。新たな3分野と、各分野に含まれる製品の例は次のとおりです(グローバル・ニュー・ライト2023年10月5日付)。
第1優先分野:医療品や医療機器、ガソリンやディーゼルを含むエネルギー関連、食用油などの生活必需品、肥料やプラスチック原料など
第2優先分野:機械や鉄、建設資材など
第3優先分野:電気・電子機器、自動車、食品、消費財など
ミャンマーは2021年2月の軍部による権力掌握以降、欧米の経済制裁などの影響を受け、深刻な外貨不足となっています。
政府は輸入によるさらなる外貨流出を抑制するため、輸入ライセンスを必要とする品目数を拡大し、また、2022年4月からは、過去の輸入実績に基づいて輸入量を制限する割当制度も導入していました。
こうした制度下で、従来は生活に不可欠なものとして、(1)農業、(2)燃料油・食用油、(3)医療、(4)工業原材料、(5)消費財を優先輸入分野としていました。
ミャンマー政府は、自国で生産・供給できる製品や、生活費需品ではない製品の輸入優先度を低く設定し、輸入を引き続き削減する方針を明確にしています。今回の改定も、こうした背景を踏まえたもののようです。
出典:JETROビジネス短信