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越境ECブログ

ECにおける8種類のコンバージョンレートを知る

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

以前にもブログで書いていますが、ECにとって重要な指標はコンバージョンレート(CVR)です。コンバージョンとは、野球などでポジションを変えることを「コンバートする」などといいますが、ある状態から異なる状態になることを意味します。

ECでは、サイトの訪問者が購入するとか、会員登録するといった、ただの通りすがり状態から、購入者や会員という状態に変化することを指します。その割合(レート)が、コンバージョンレートです。当然ながら、この数値は大きいほうが成績は良いということになります。

そのコンバージョンレートですが、ECにおいては8つの種類があります。それぞれどのくらいの数値になると良いのかなど、まとまった記事を紹介します。


eコマースのコンバージョン率に関する8つの重要なベンチマーク

ビジネスにとって最も重要な指標は何だと思いますか?利益でしょうか?収益でしょうか?1日あたりの顧客数でしょうか?意外な答えが返ってくるかもしれません。実は、eコマースの専門家によると、どのようなビジネスでも、最も重要な指標はコンバージョンレートであるといいます。

コンバージョンレートは、マーケティング戦略によってどれだけ効果的に訪問者を引きつけ、顧客に変えることができたかを示しています。ここでは、コンバージョン率の改善に着手するために、最も重要なベンチマークをいくつか紹介します。

1 – eコマースのコンバージョン率

これは現在6%前後です。業界によって平均的なコンバージョン率は異なるかもしれませんが、これは目指すべきeコマースベンチマークと言えるでしょう。SimilarWebのeCommerceベンチマークレポートによると、2021年のeCommerceサイトの平均コンバージョンレートは約6.6%でした。コンバージョンレートがこの数字を下回っている場合は、改善の余地があります。もし、この数字より上であれば、うまくいっていると言えますが、まだ微調整の余地があります。

また、平均的なコンバージョン率は、トラフィックソースによって大きく異なることに留意することが重要です。有料検索とEメールキャンペーンは、通常、オーガニック検索よりも高いコンバージョン率を示しています。

2 – モバイルECのコンバージョン率

モバイルの場合、通常1.3%です。デスクトップのコンバージョンレートのが高いものの、より多くの人がモバイルデバイスで買い物をするようになり、その差は縮まってきています。もし、あなたの御社のサイトがモバイル向けに最適化されていないなら、潜在的なビジネスを逃していることになります。

モバイルでのコンバージョン率を向上させるためにできることはたくさんあります。例えば、サイトを簡単に操作できるようにしたり、レスポンシブデザインにしたりすることです。

3 – ソーシャルECのコンバージョン率

これは約0.35%です。小さな数字ですが、ユーザーがフェイスブックやピンタレストで買い物をすることで、この数字は倍増しています。Monetateの調査によると、ソーシャルメディアのコンバージョン率は、過去1年間で2倍になっており、オンライン購入の3分の1は、今やソーシャルメディアからもたらされているのです。

ですから、もしまだソーシャルメディアを利用してコンバージョンを促進していないのであれば、そろそろ始める時です。そのためには、ターゲット広告を作成し、ソーシャルシェア用にサイトを最適化するのが一番です。また、ソーシャルメディアはSEOに強く影響するため、それに応じて最適化する必要があります。

4 – カート落ちコンバージョン率

カートに商品を入れても購入が完了しない人の割合のことで、一般的に68%前後と言われています。売上のコンバージョン率を向上させたい場合は、この問題に対処する必要があります。

カート落ちを減らすには、送料無料や割引キャンペーンなど、ユーザーが購入を決意するためのインセンティブを提供することや、詳細な商品情報や画像をアップすることなどがあります。

また、カート落ち率は業界によって異なるため、最適化を行う前にベンチマークを行う必要があります。例えば、健康・美容商品のカート落ち率の平均は、デジタルダウンロードの平均よりもはるかに高くなっています。

オンラインショッピングの利用者がショッピングカートを放棄する理由は、ページのレイアウトやデザインが悪いためである割合が大きくなっています。カート落ち率は、現在ではeコマースサイトのパフォーマンスを示す代表的な指標となっています。つまり、御社のサイトのカート落ち率が70%前後で推移している場合、その理由を追求する必要があります。

5 – チェックアウトの処理時間

これは通常3分程度かかります。ユーザーが購入することを決めたら、できるだけ早く、簡単にチェックアウトできるようにしたいものです。長ったらしいフォームに入力させたり、多くの情報提供を求めると、ユーザーはカートを捨ててしまいます。

必要な情報のみを入力させる、商品の説明を詳しく記載するなど、チェックアウトのプロセスを改善するために、いくつかの簡単な工夫ができそうなら、前途は明るいです。チェックアウト画面は離脱の焦点となることで有名なので、ページのUXとデザインを改善することで離脱率を下げることができます。

ただ、チェックアウトプロセスの長さは業界によって異なるため、最適化を行う前にサイトのベンチマークを行うことを念頭に置いてください。

6 – B2B ECのコンバージョン率

B2B企業の平均コンバージョンレートは他の業界に比べて低く、3%前後で、特にEコマース企業はその傾向が顕著です。B2B取引では、一般的に販売サイクルが長く、購買決定も複雑です。

B2Bの平均コンバージョンレートは一般に高くないものの、改善できる点はいくつかあります。例えば、コンテンツ・マーケティングを活用して、専門家としての地位を確立することが挙げられます。

もうひとつは、リードナーチャリング(顧客を育てる)プログラムを導入して、顧客の具体的な痛みやニーズを特定しながら、顧客との信頼関係を構築することです。すべてのステップで価値を提供することで、より短い時間でより多くの取引を成立させることができるようになります。

7 – eコマースの平均注文数

この数字は業界によって大きく異なりますが、平均注文額の目標を設定に迷ったときは122ドルとしてみるのがベンチマークとしては良いでしょう。平均注文額を上げるには、大口注文の割引、一定額以上の注文で送料無料にする、商品を同梱するなどの方法があります。

また、各顧客の平均購入額を増やすことで、コンバージョン率を向上させることができます。画像や動画など、より詳細な商品情報を提供したり、ターゲットを絞ったマーケティングを行うことで、一人当たりの購入額を高めることができます。また、Eコマースの注文金額は地域によって異なるため、変更を加える前に必ずベンチマークを行うようにしてください。

8 – 検索連動型広告のコンバージョン率

これは通常2.35%程度に収まります。検索エンジン最適化は、御社のサイトにトラフィックを誘導するための最良の方法であることに変わりはありませんが、有料検索は御社のマーケティングに追加する価値があります。検索連動型広告は、御社が提供する情報にすでに興味を持っている特定の顧客をターゲットにすることができます。そして、自社の製品やサービスに関連するキーワードに入札し、それらの顧客に広告を表示することができます。

検索連動型広告の平均的なコンバージョン率は、業界によって異なります。例えば、旅行業界の平均コンバージョンレートは、法律業界の平均よりもはるかに高いです。

まとめ

eコマースの状況は常に変化しており、最新のトレンドを把握することがこれまで以上に重要になっています。これらの統計を理解することで、御社のeコマースサイトが最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。

参考:8 Key eCommerce Conversion Rate Benchmarks


さいごに

グーグル・アナリティクスクスを入れて、データが取れてもその数値が良いのか悪いのか判断できないというとき、この記事が言っている数値は役立ちます。

なお、ブログでもよく書いていますが、SEOを頑張っても訪問者が増えるかもしれないだけで、訪問者が増えても、それがイコール購入者率の向上には繋がりません。訪問者を購入者に変えるには、ひとえに御社や商品の魅力があるかないかにかかっています。そのため、魅力が十分に伝わるようなコンテンツを用意する必要があるのです。

10,000人が訪れるのに、誰も買ってくれないサイトと、10人しか来ないけど、10人中5人は買ってくれるサイトだったらどちらがいいですか?前者のコンバージョンレートは0%、後者は50%です。

私なら後者を取ります。前者では1銭も稼げてないですから。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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