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売上アップの最後の牙城「コンテンツマーケティング」を考える

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

「ネットを始めれば短期間で売れる」

これは英語で「Shiny-Object Syndrome(キラキラ目標症候群)」と呼ばれ、日本語で言うならさしずめ「あたまの中お花畑」に近い表現と言えるでしょう。

ネット黎明期はたしかにそんな瞬間もありましたが、現在はそんなことは永遠に現実にならない夢を見るのに等しいです。

SEOもSNSもつまるところ「地道に作業をしたものが勝利する」ようにアルゴリズムが作られています。楽して勝とうとするウサギより、グーグル先生は亀を応援するのです(というより、そんな楽できる法則があれば誰でもやってますし、そんな本があればみんな買ってますよ)。

そこで、最もSEOに強い影響を与えるのが「地道な作業」の最たる物である「コンテンツマーケティング」です。


効果的なEコマースコンテンツマーケティング戦略とは

eコマースのマーケティングとは、単にコンテンツをさまざまなチャネルに再利用するだけではありません。効果的なコンテンツマーケティングとは、ファンを増やし、ロイヤリティを最大化し、より質の高いリードを生み出し、コストを下げながらROIを高めることです。

コンテンツマーケティングをうまくやりたいと思っているなら、1時間以内でできる方法をお教えします。

Eコマースのコンテンツマーケティング戦略に取り組む前のステップ

作業を始める前に、いくつかのポイントを頭の中で整理しておきましょう。

自分のビジネスケースを作る

別の言い方にすると、ビジネスの企画書、ビジネスフローと言っていいでしょう。簡単に自身のビジネスを説明するものです。課題の理解、現在の製品・プロセスをの確認と改善。それにより、消費者への印象の変化を引き起こせます。

ターゲット市場とバイヤーペルソナの定義

コンテンツを見たり、関わったりすることに興味がある人は、すべてあなたのファンです。購入者は、コミュニティのメンバーです。彼らのプロフィール、性格特性、要件を熟知すると結果に変化が現れます。

ブランドストーリーを組み立てる

ブランドストーリーとは、会社が存在する理由であり、信念、歴史、そして御社がどのように見られたいかまでを含みます。ブランドストーリーは、あなたの会社のビジョンとミッションの違いを埋めるものです。

そしてコンテンツのチェックを行おう

Eコマースのコンテンツマーケティングの一環として、ブログやソーシャルメディアの記事、インフォグラフィック、さらにはゲーテッドコンテンツ(メルマガ登録など、アドレス収集でリード獲得するコンテンツ)を用意しているかもしれません。これらのコンテンツを検証することで、現在のコンテンツの中で訪問者が最も楽しんでいるものがわかります。

ウェブサイトのコンテンツのチェックを完全に行うには、専用ツールもあります。レポートには、最適なランディングページ、ページごとの効率性、滞留時間、直帰率、クリック率、その他のソーシャルメディアのオプションなどの情報が含まれていたりします。また、307、403、404のリダイレクトなど、ウェブサイトの技術的な問題点も確認できます。

また、メールやチャットボットアプリの分析を行い、これらのプラットフォームがすべて自社のビジネス戦略に適合しているかどうかを確認することもできます。例えば、CRM統合、メールデザインの指示、メールマーケティング分析、チャットボット自動化のワークフローテストなどが最適でしょう。

クリエイティブ面では、ブランドの構成要素が正しく配置されているか、メールのコピーやチャットボットのパーソナリティがブランドイメージと一致しているかを再確認します。

データ分析

一方、有料のマーケティングでは、プラットフォームが提供するROI、参加レベル、ブランディングされたトラフィックとされていないトラフィック、その他の指標の観点から評価することができます。

これらの作業の後、次は競合他社のレビューを行います。うまくいっているEコマースストアを検索するとよいでしょう。そうすることで、競合他社がどこでコンテンツにお金を使っているのか、それがどれだけうまくいっているのかを大まかに理解することができます。

これだけでもどこを変えるべきかのヒントになります。一からやっても(時間のかかるメール調査を差し引けば)、15分程度でしょう。

コンテンツマーケティング戦略スケジュールを立てる

コンテンツマネジメント戦略を立てるための次のステップは、当然ながら目標設定です。どのような場所が、投資を危険にさらすことなく、ビジネス全体の目的をサポートしてくれるのかを見極めるのが一番でしょう。

目標を達成するためには、タイムテーブルを設定し、それぞれにKPIを設定する必要があります。とはいえ、何から始めればいいのでしょうか?ここでは、目標設定のための試行錯誤の方法をご紹介します。

SWOT分析を行う

コンテンツマネジメント計画をSWOT分析することで、その必要性と、正しく行うことで得られる可能性のあることが明らかになります。また、完璧な消費者像のニーズについても知ることができます。プラットフォーム、コンテンツの種類、配信、頻度、消費時間、インタラクション率などが考慮すべき要素となります。

  • 強み:少ない労力と短い時間でコンテンツ領域を変更できる。
  • 弱み:改善できる新しいチャネルや、インフォグラフィックなどの情報タイプに目を光らせておく。一般的にマーケターは、コンテンツの配信を優先するあまり、この点を見落としがちです。
  • 機会:このグループには、コネクションの構築など、長期的な取り組みが必要な分野が含まれます。コンテンツ戦略の中でより大きな役割を果たしたり、他のタスクを促進するものであれば、それらに注力することができます。
  • 脅威:このグループには、大規模な有料広告などの取り組みが含まれます。

バックキャスティングして目標を定める

ベースを設定した後、各タスクの実用的なタイムスケジュールをを決定するために、バックキャスティング(逆算)して考えます。たとえば今後90日間で何かを達成したい場合、75日後、60日後、45日後、30日後、15日後にどこにいる必要があるかをリストアップします。これは、とてつもなく効果的な戦略です。

適切な課題を設定する

マーケティングでターゲットとなる顧客にどのように役立つかを考えるために、次のような自問をしてみましょう。

  • 顧客は、あなたの製品カテゴリーについてどのような情報を聞きたがっているか?
  • いつ、どこで、その情報を探しているのか?プラットフォームは何か?フォーマットは何か?頻度はどのくらいか?
  • 何種類の情報源からの知識を消費した後に購入することになるのか?
  • 購入者がオンライン販売者から購入するまでに、どれだけの経験を積む必要があるか?

回答を導き出してみる

これらすべての問いに対する回答を考えた後、次のような構造でコンテンツを作成することができます。

長編ストーリー、ミニブログ、インフォグラフィック、ツイート、ソーシャルメディアページ、ポッドキャスト、さらには動画などがこれに該当します。こうすることで、同じ話をするために何度もお金を払うことなく、できるだけ多くの人々にリーチすることができます。

多くのEコマースストアがコンテンツマーケティングに失敗するのは、1つまたは2つのサイトのためにコンテンツを制作し、競合に追いつこうと必死になり、予算を使い果たして、あきらめてしまうからです。

コンテンツマーケティングとは、信頼を生み出すことであり、それには時間がかかることを忘れないでください。お金をかけた短期間の露出よりも、地道で小さな努力の積み重ねが、比較的少ない費用であなたをトップへと押し上げるのです。

カレンダーに投稿スケジュールを立てる

優れたコンテンツマーケティングの秘訣は、編集予定表を入れることです。実際には、予定通りに進めることで、毎日小さな勝利と評価を得ることができます。

顧客との交流があれば、コンテンツマーケティングキャンペーンは長期的な成功を収めることができるでしょう。残りの期間で大きな成果物を設定した後は、作業量をツールに分配し、期待通りのパフォーマンスを祝う準備をしましょう。

参考:How to Build an Effective Ecommerce Content Marketing Strategy

さいごに

記事の著者も言っていますが、冒頭で述べたように「地道な作業」をしたもの勝ちです。また、この記事でSWOT分析についても触れています。SWOTまでやったら4Pや4Cもやるとより明確な販売プランが立てられると思います。

ちなみに私は個人的に、越境ECでは4Cでは物足りなくて、越境ECにはもうひとつの「C」がいると思っています。
つまり、「5C」または「4C+1」です。これについては別の機会にセミナーか何かで話そうと思います。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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