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新型コロナで一気に4~6年分成長した海外EC

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

本日は米国のForbesが報じた「新型コロナが一気にeコマースを4~6年分成長させた」という記事を紹介します。元ネタは世界でよく利用されているECプラットフォームのMagentoを保有するアドビが発表した、6月12日のアドビ・レポートです。

このレポートによれば、新型コロナはeコマースの成長を著しく加速させているとしています。なんと5月のオンラインでの総支出は、前年比77%増の825億ドルに達していました。(コネチカット州では店舗の閉鎖が相次ぎ、その一方でeコマースが99%も成長したそうです)

AdobeのDigital InsightsのVivek Pandya氏は、「私たちのデータによると、5月に達したレベルになるのに、コロナ以前の成長レベルで行ったら、到達するのに4〜6年かかる計算です。私たちは通常、ホリデーシーズン以外でこのレベルで急増することは想像もしていません。

ちなみに、昨年のホリデーシーズンは11月1日から12月31日までで25億ドルに達し、これでも前年比13%の増加でした。」と述べています。

レポートをまとめると、

  • eコマース取引高:一気に520億ドル増加
  • メモリアルデーの売り上げ:昨年の20億ドルから今年は35億ドルと75%増加
  • モバイルのシェア:(元々急成長していたので)1月から増加したが、10%程度の増加
  • BOPIS(ネット購入店頭受取):195%増加
  • 旅行関連:4月の初めから5月の終わりまで3倍のフライト予約

 

となります。Adobeのデータによれば、eコマース取引高とBOPIS(Buy Online Pick-up In Storeの頭文字です)の比率が高いということが、今後を占う上で新しい示唆となると見ています。

Adobe Digital Insightsのディレクターであるテイラーシュライナーは「パンデミックの間に形成されたオンライン購入の傾向が恒久的に続く可能性があるという兆候を見せている。」「BOPISはパンデミック前はあまり選択されないニッチな配送オプションでしたが、消費者が使いやすさ、便利さ、経験に慣れるにつれて、メジャーな選択肢になりつつあります。」と述べています。また、AdobeのDigital Economy Indexは、1億のSKUで1兆を超えるオンライン取引があったと分析しているとも述べています。

利用者の購入しているものも再び変化しており、(パンデミック中に起きた変化から)比較的通常の消費パターンに戻っています。電化製品とーーパンデミック中は激減したーーアパレルの購入はそれぞれ11%と12%増加しました。ただし、価格は変化しています。食料品の価格は、2019年と比較して5月は4%上昇しました。

しかし、失業率が歴史的に高い水準にあるため、購買力が低下するという兆候もあります。「一部の地域での成長にもかかわらず、特に日常の食料品の価格が上昇するにつれて、購買力はより制限されています。

また、4人に1人の消費者は、過去3か月間にオンラインショッピングでネガティブな経験をしたと言っており、小売業者にはサイトでの購買経験を改善する必要があることも示唆しています。」とPandya氏も述べています。
参考:COVID-19 Accelerated E-Commerce Growth ‘4 To 6 Years’

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Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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