こんにちは、ジェイグラブの横川です。
イーベイ・ジャパンには2つの組織があります。株式会社は越境ECのイーベイ(eBay)、合同会社は、国内ECモールの運営をしています(Qoo10)。
今回のニュースは国内ECのイーベイ・ジャパン(Qoo10)のニュースですが、ちょっと将来的に思いを馳せてみました(筆者の勝手な想像です)。
イーベイ・ジャパンのマーケットプレイス「Qoo10」がアディエンの決済プラットフォームを採用
アディエン(Adyen)は、イーベイジャパンが運営するオンラインマーケットプレイス「Qoo10」との提携を発表しました。
アディエンは、単一のプラットフォームで決済フローをシームレスに管理・最適化することで、特にピーク時に迅速かつ安定した決済処理でQoo10をサポートします。
国内マーケットプレイスとして人気の高いQoo10は、四半期ごとに「メガ割」と呼ばれる大規模なセールイベントを開催しています。アディエンがサポートを検討している複雑な仕組みのひとつが、ショッピングのピーク時です。トラフィックの多い時期は、決済システムが注文の急増に対応できず、不完全な取引が発生する可能性があり、その結果、ショッピング体験が損なわれ、カート落ちになる可能性があります。アディエンのプラットフォームは、ピーク時でもQoo10での決済処理をより迅速かつ安定的に行うことができ、イーベイジャパンはアディエンによって決済を管理・最適化することができます。
また、アディエンを利用することで、通常のカード番号をセキュアな非機密トークンに変換するネットワーク・トークンにより、より安全にカードデータを保管することができます。ネットワーク・トークンは新しい技術であるため、現在すべての発行会社が対応しているわけではありません。この課題を解決するため、アディエンは機械学習を利用してネットワークトークンかPAN決済かを選択するネットワークトークン最適化を提供し、オーソリゼーション率を高めています。これにより、企業の承認率はさらに1%向上します。
イーベイジャパンの日本統括責任者であるタナカ・ユウジ氏は、「アディエンのシームレスな決済プラットフォームを採用したのは、その高速かつ安定した決済処理により、セール期間中であってもお客様に快適なショッピング体験を提供できると考えたからです。アディエンの決済プラットフォームは、今後も着実に成長するEコマース市場において、より安定した決済体験を提供することに大きく貢献すると確信しています。と述べている。
アディエンのアジア太平洋地域担当であるウォーレン・ハヤシは、「Qoo10が当社のプラットフォームを採用することで、消費者によりシームレスな体験を提供できることを嬉しく思います。パンデミックによってオンラインショッピングへの移行が急速に進み、より質の高い顧客体験が求められています。今後も、決済の最適化や決済データから得られるインサイトを活用することで、様々なビジネスをサポートするアディエンのプラットフォームを推進していきます。と語った。
参考:EBay Japan marketplace Qoo10 adopts Adyen’s payment platform
おわりに
冒頭でも述べましたが、今回の記事の主役は国内ECの方のイーベイ・ジャパンです。しかし、ちょっと気になったのは、その国内ECのイーベイ・ジャパンがアディエンを採用したということなんです。
というのも、3年前、越境ECの方のイーベイは、決済ツールをそれまでのペイパルから他の決済ツールに強制的に変更し、ユーザーにも変更を促したのですが、イーベイ自体は2018年にアディエンを採用しており、世界のほとんどのイーベイユーザーはアディエンなのです。ところが、日本ユーザーはアディエンではなく、ペイオニアになった経緯があります。そこにきて、今回の国内ECのアディエン提携ときましたので、(国内と越境では組織が違うので、それぞれ別々の判断をしたと言うだけの話かと思いますが)このごちゃごちゃ感は気になりますね。将来的にまた、決済システムの変更を強いるなんてことが起きるような・・・
※筆者の勝手な想像です。