以前「米イーベイ、東京に｢本物｣判定･配送拠点　越境EC手軽に」という記事をご紹介しましたが、今日はその続報です。
いよいよ東京都内にeBayの真贋センターが開設されたようです。

eBayが都内に真贋保証サービス＋配送の拠点を開設。高額商品を安心して購入できる環境を整備

マーケットプレイス「eBay」を通じた越境EC支援を手がけるイーベイ・ジャパンは、アジア地域で初めてとなる真贋保証・配送の拠点「eBay Authentication Japan Center/eBay真贋鑑定・配送サービス 日本センター」（真贋センター）を東京都内に開設しました。

米イーベイ本社は日本を重点な地域の1つと位置付けており、真贋センターの開設で人気が高いカテゴリーの保証を手厚くします。

日本のセラーの安心感アップに貢献

「eBay」では、ハンドバッグや時計など高額商品の鑑定プロセスを無料で提供する「真贋保証サービス（Authenticity Guarantee）」を2020年11月から提供しています。
この鑑定サービスと配送機能を有した拠点を日本に構えました。eBayの真贋鑑定・配送サービスの拠点はグローバルで8番目。アジアでは初の拠点です。

真贋センターで取り扱う商品は、認証済みであることを示すカードを専用の箱と袋に入れて買い手に発送します。カードには販売時の商品情報データを記入しており、買い手はアプリを通して内容を確認でき、安心して商品を購入できる仕組みを構築しました。

まずは、米国の購入者に向けて500ドル以上のハンドバッグを扱うセラー数社を対象に展開します。鑑定士は数名。今後、対象セラーと取り扱い商品カテゴリーを順次拡大していく予定です。

イーベイ・ジャパンによると日本のセラーが出品する商品は品質が高く、世界中から人気が高いと言います。
海外需要の高まりと、継続している円安の影響もあり、日本からの商品出品数は増加しています。今回、鑑定と配送機能の拠点を日本に構えることで、日本のセラーによる安心安全な取引環境を消費者に提供することになります。

日本の真贋センター設立を主導したeBayのTirath Kamdar氏（グローバル ラグジュアリー ジェネラル・マネージャー）は次のようにコメントしています。

日本は高級品の取引において極めて重要な市場です。真贋鑑定・配送サービスの拠点が東京に開設することで、日本の高級品をリユース販売するセラーにとって、海外への露出機会がさらに強化できる。

eBay ティラス・カムダール氏

「真贋保証サービス」とは

「eBay」で無料（一部バイヤー負担で有料）提供する、プロの鑑定士が商品を鑑定し状態をチェックするサービスです。
買い手となるバイヤーの安心感につながるほか、セラー側にとっても、返品が発生した際に商品が発送時の状態と一致しているかどうかの鑑定を受けられるため、問題のある商品が返品されるリスクを防ぐことができます。

「真贋保証サービス」のサービス拠点となる真贋センターは現在、グローバルでハンドバッグ対象が5拠点、ジュエリー対象が2拠点、スニーカー対象が7拠点、時計対象が3拠点、トレーディングカード対象が3拠点で稼働しています。
ハンドバッグ対象の拠点としては、東京は世界で6番目の拠点です。

真贋センターの詳細
対象商品：500ドル以上の女性用ハンドバッグ・財布、男性用バッグ・財布（2023年12月14日現在、2500ドル以上の対象商品は米国の真贋センターへ発送）
配送オプション：Free Shippingを設定
配送コスト：バイヤー負担。サイズにかかわらず、1つのトラッキングナンバーにつき一律35ドルで日本の真贋センターからバイヤーまで配送
対象ブランド：「Balenciaga」「Bottega Veneta」「Burberry」「Celine」「Chanel」「Chloé」「Dior」「Fendi」「Givenchy」「Goyard」「Gucci」「Hermès」「Louis Vuitton」「Prada」「Saint Laurent」「Valentino」（順次追加予定）

出典：PR-TIMESイーベイ・ジャパン株式会社寄稿／ネットショップ担当者フォーラム

おわりに

越境ECでは世界にいろいろと遅れを取っている感が否めない日本ですが、越境EC市場の中でさえ、海外から見た日本にはまだ「信頼・信用できる」という強みがあります。
今回eBayがアジア初の真贋センターを日本に開設したのも、その表れではないかと思います。

※この文章は弊社EU担当の渡部による寄稿です。