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越境ECブログ

イーベイ・オーストラリア、使い捨てプラスチックの販売を禁止に

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

バブルの頃とバブルが弾けた直後の日本を思い出すと、あの頃、ワーキングホリデーや、留学、旅行先としてやたらとオーストラリア、オーストラリアと言っていた時期があったなぁと思います。
ところが、越境ECが叫ばれるようになると、オーストラリアを口にする人や企業が皆無です。あれだけオーストラリア、オーストラリアだったのは一体何だったんだろうと思うほどです。

実際、オーストラリアは面白い市場です。アマゾンがあまり大きく成長できないほどイーベイの牙城だったりしますし、季節が逆の南半球ですから、季節商品を取り扱う場合、オーストラリアを視野に入れれば、その商品は通年商品になります。

また、これは許される話ではないのですが、コロナが流行する前からオーストラリアでは中華系の人に対するヘイトクライムが社会問題になっていました。
中華系の人に対するヘイトクライムが頻発 → 地元の人と軋轢を起こすほど中華系の人の移民や移住が増えている → 中華経済圏があると読み取れます。中国大陸への進出が難しければオーストラリアの中華経済を狙ってみるという方法もありだと思います。商売の嗅覚を研ぎ澄ますとはこういうことです。

今回は、そんなオーストラリアが地球環境に悪影響を及ぼすものの売買に厳しい姿勢で望むというニュースで、イーベイ・オーストラリアではアカウントサスペンドまでありうるという話です。


2023年にイーベイで最も売れた商品: 売れているトップ商品

イーベイ・オーストラリアは、差し迫った環境問題であるプラスチック廃棄物に真正面から取り組んでいる。同社は、オーストラリア国内での特定の使い捨てプラスチック製品の販売を禁止する新しい販売ポリシーを導入した。

このポリシーの更新は、英国市場ですでに実施されている同様のポリシー(昨年実施)に続くものである。

SUPと呼ばれることの多い使い捨てプラスチックは、世界中の政府によって目標にされてきた。その本質的なデザインにより、1回限りの使用を目的とし、その後廃棄されるため、プラスチック汚染の問題に大きく寄与している。

オーストラリアでは、全米小売業協会が使い捨てプラスチックの使用を減らす努力を積極的に支援している。同協会は、小売業者のコンプライアンスを促進するため、一貫した規制を設けるよう政府に働きかけている。

さらに、イーベイは以前、このポリシー更新の可能性について出品者に警告を発していたが、発効日についてのガイダンスは提供していなかった。そして今回、同社はSUPの販売を全面的に禁止するポリシー変更を正式に発表した。

イーベイ・オーストラリアによると、そうした商品が出品されている場合の対応執行として「出品終了や取引の取り消し、検索結果における出品の非表示や掲載順位の引き下げ、出品者の評価の引き下げ、売買の制限、手数料の没収、買い手や売り手の保護の喪失、会員とのコミュニケーションや評価ツールへのアクセスの制限、フィードバックの削除、アカウントの停止 」が含まれる可能性があるという。

禁止事項は以下の通り:

  • 食料品などのレジ袋
  • フォーク、ナイフ、スプーンなどのカトラリー類
  • ストロー、ミキサー
  • 食品・飲料の容器、皿、蓋
  • タバコのフィルター
  • 綿棒
  • 風船の棒と紐
  • 身の回りの世話や掃除用のウェットティッシュ
  • プラスチック製の生理用タオル、タンポン、タンポン用アプリケーター
  • 生分解性のないプラスチック製ティーバッグ
  • 紙吹雪

イーベイ・オーストラリアは妥協しない

イーベイ・オーストラリアは、自社プラットフォームでこれらの商品の販売を禁止することで、強い姿勢を示し、再利用可能な代替品へのシフトを促している。

同社は、責任あるプラスチック使用の模範を示し、この問題への貢献に責任を持つよう販売者に促しているという。さらに同社は、他の企業もこれに追随し、より大きな環境意識への前向きな転換を促すことを期待している。

このポリシーの更新と出品への潜在的な影響についての詳細は、eBay FAQをご参照ください。

参照:eBay Australia Bans Single-Use Plastics on Its Platform With Immediate Effect


おわりに

持続可能性、SDGsに対する取り組みはヨーロッパとオーストラリアでは非常に進んでいます。日本に旅行に来たユーチューバーの動画を見ていても、基本的に日本旅行は満足しているのですが、お菓子の個包装には苦言を言う人もいますね(昔に比べれば個包装も減っている方ですが、海外と比べればまだまだ過剰です。いかに日本人が神経質かという証拠ですね。)。

そして、こうした地球環境を考えたeコマースをリコマースとも呼び、イーベイはこの分野でEUから表彰されるほどです。この点で、こうした社会問題に意識の高い人をターゲットにするにはイーベイという市場もいいのではないかと思います。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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