こんにちは。 ジェイグラブの横川です。
たまに紹介する、海外の企業はこのコロナ禍の最中にどう乗り切り、成長しているかを見て見るシリーズです。過去にハインツ、ペプシ、フォード、ギャップなどを見てきました。今回はブーツで有名なドクターマーチンです。厚めの靴底で60~70年代にパンク・ロックのブームとともに世界的に流行り、現在も多くの人に愛用されているブランドです。通勤で足元などを見ていると、ドクターマーチンを履いている人を結構見ますよね(私も一足持ってます)。
ギャップなどもそうですが、コロナ禍になると、アパレル・ファッション関連は大打撃を受けたというニュースが駆け巡ったと思いますが、実際は2020年の前半がそうだっただけで、2020年後半くらいからは世界的には徐々にではありますが、復活していました。しかし、昨年の第3四半期は世界的にデルタ株などで大変だった時期です。そのときに成長したというのはすごいことです。
ドクターマーチン、Q3業績は11%成長
ドクターマーチンの第3四半期のグループ売上高は3億700万ユーロで、11%増となりました。2年間では、売上高は21%増加しました。
DTCの売上高は33%増、2年間では50%の伸びを記録しました。小売の非常に良好な回復に加え、Eコマースが力強く成長した結果、DTCミックスが改善し、10ポイント増の64%となりました。
「消費者直販(DTC)の売上高は前年同期比 33%増の 64%となり、最大の四半期に好業績を達成しました。通期でも市場の期待に応えられると確信しています」と、ドクターマーチンのケニー・ウィルソン最高経営責任者(CEO)は述べています。
ドクターマーチンの売上は、eコマースとリテールチャネルを通じて改善されている。
同社のeコマース売上は16%増加し、2年間ベースでは85%増となりました。当四半期のeコマースの売上高構成比は2ポイント改善し39%となり、前年同期比では30%の売上高構成比となりました。
小売部門の売上高は、店頭でのコンバージョンが好調で足元が改善されたことにより、前年同期比72%増、一昨年比16%増となりました。この期間、ドクターマーチンはイタリアに2店舗、米国に4店舗を含む11の直営店を新たにオープン。第3四半期末現在、全世界で158店舗を展開し、累計では24店舗をオープンしています。
卸売部門の売上高は前年同期比14%減、2年間ベースでは10%減となりました。
EMEA地域(ヨーロッパ、中東、アフリカ)の売上は、eコマースの成長及び小売の回復に加え、卸売の好調により40%増加しました。アメリカでは、売上高は4%増加しましたが、APAC(アジア太平洋)の売上高は新型コロナの影響を最も受け、売上高は28%減少しました。
部分参照:Dr. Martens posts Q3 revenues growth of 11 percent
さいごに
アジア地域以外が成長したというのは、考えられるのは、欧米などに比べて屋内では靴を脱ぐ文化があるため、外出機会が減ったことで靴の需要が減ったということはあり得ると思います。
それと、もう一つは、ドクターマーチンの靴がアジア地域の一般消費者には高くて買えないという事情もあったかもしれません。日本では2万円台の靴です。Shopeeベトナムでみてみると、同じタイプのブーツが6,000円くらいでした。それでも平均月収が2~3万円という地域が多い中では高級品です。ドクターマーチンを買ったら月給の1/5が消えるというインパクトは大きいですよ。なので、富裕層くらいしか買わないんでしょうけど。
ということで、アジア地域の日本人気の高さは認められますが、だからといってバンバン物が売れるかと言ったら、それはまた別の話となってしまいます。
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