こんにちは!ジェイグラブの山田です。
経済産業省が発表した「内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(電子商取引に関する市場調査)」の資料から、越境ECに関する部分をピックアップしていきたいと思います。コロナ禍においても引き続き越境ECは上昇しています。
世界の越境EC市場
2020年時点の世界の越境EC市場規模の推計値と、2027年の予測値を見ると一目瞭然ですね。2020年の市場規模は9,123億USドル、2027年には4兆8,561億US ドルに
まで拡大すると予測されています。年の平均成長率は約27%で、この数字は世界のBtoCのEC市場規模の拡大を上回るペースで越境ECの市場規模は拡大すると見られています。
なぜ越境ECを利用したのか
越境ECの認知度の上昇、自国にない商品への取得・購入欲求、自国よりも場合により安価に入手できるものもあること、商品やメーカーに対する信頼性が高いなどが挙げられています。また国際物流のレベル向上もあり、個人でも簡単に海外に配送できる体制が整っていることも需要拡大の要因になっています。
次に、最も多かった取引国は香港で計75%、次いでメキシコ66%、カナダ64%、スペイン、オーストラリア、UAEが共に61%。意外にも中国42%、米国も34%と伸びが少し鈍化しているようです。但し、香港のEC市場は中国本土からの購入も多く注意が必要でしょう。
遠方からの購入も多い
また物理的な隣接地からの購入で越境ECを利用するのではなく、消費者は特段意識せず、遠方からも購買行動を起こしていることがわかります。
また比率は高くありませんが「配送料金が手ごろだった」という理由も挙げられているので、EMS一辺倒ではない送り方が重要であるということになります。
越境ECでよく購入するもの
「衣服、靴、アクセサリー」が68%と最も高く、「家電、PC、スマホなど」、「玩具、趣味」が53%、「宝飾品、時計」が51%、「化粧品、美容関連製品」が46%です。「衣類、靴、アクセサリ ー」は地域での偏りがなく世界共通で越境ECにおいて人気のあるカテゴリーですが、経済産業省のデータと海外ECモールから発表されるデータは異なりますので、出店するECモールの特徴をよく理解してから出店されると大きな失敗もありません。
国際配送について重視すること
「購入前における配送料金の情報開示」が重要であるが66%と最も高く、「一定額以上購入時の配送料金の無料化」が53%、2項目とも配送料金に関するもので、消費者が配送料金に敏感であることの証であることを理解する必要があります。また返品を受け付けるかどうか、そのプロセスが煩雑ではないかどうか、配送スピードや配送業者を選択できるかどうかなどがありますが、意外にも配送スピードが上位になっていないことが、越境ECの特徴となります。
次回はさらに越境ECに関する情報を掘り下げてお伝えしていきます。