こんにちは。ジェイグラブの横川です。
中国では国営放送のCCTVが毎年3月15日に消費者権利の保護を目的に、不正を働く売り手はもちろん、買い手へのサービスが悪い売り手などを、なんの遠慮もせず堂々と名指しする番組が放送されます。中国国内だけでなく、外国の企業にも容赦しません。数年前には日本の化粧品メーカーや昨年は日本の自動車メーカーなどが名指しで血祭りにあげられています。果たして今年はどうだったのでしょうか。
中国の「世界消費者権利デー」番組
毎年3月15日に中国国営中央テレビ(CCTV)が放映する「315晩会」ですが、今年は例年よりはおとなしめで、日本企業が血祭りにあげられたという話は入ってきていません。調査して出てきた海外企業はKFCとマクドナルドでしたが、それも彼らを直接非難する内容ではありませんでした。
今年は、女装して多くの消費者を騙したインフルエンサーや、もはや中国のお家芸と言っていい、おなじみの食品偽装にスポットライトがあたっていました(KFCやマクドナルドには、こうした偽装した企業から材料を買っていないか?という公開質問が投げかけられただけでした。KFCは否定、マックは馬鹿馬鹿しすぎてか無視)。
実は、中国ではコロナで陽性者が出ると、街全体に派手なロックダウンがかけられます。だからECが盛り上がると考えるのは早計で、輸送業者にまで制限がかかるので、ECで買い物しても意味がないのです。買っても届きませんから。そのため、例年ほどの盛り上がりに欠けている面があります。また、くり返し言っていますが、世界の潮流に反して(中国政府の締め付けもあって)ECの成長率は鈍化傾向にあり、余計に番組が盛り上がっていない可能性があります。