こんにちは。ジェイグラブの横川です。
公的機関などでも2024年度はBtoBに力を入れようとする傾向が感じられます。BtoBのほうが、一旦成約してしまえば、少ない発送数でまとまったお金が入りますので、企業にとっては楽ではあります。
確かに、セミナーでは、BtoBとBtoCの違いを説明していたりはします。しかし、それは国際物流での違いです。オンラインでアピールし、成約させるまでの本質的な部分はほとんど変わりません。
したがって、BtoBとBtoCは全く別物であるとか、この両者はパラレルに存在しているかのように考えるのは安直すぎます。ここでの越境ECは基本的には日本から海外へ売り込むことですが、立場を逆にして考えれば、よく分かります。
例:
ベトナムの企業が、御社に対し、自社製品を売り込んできたとします。
彼らは、「この商品はベトナムで大ヒットしており、すでに100万個売っております。是非日本の御社で仕入れていただけませんか?」
私は、オンラインの世界は、オフラインの世界以上にThe First Mover’s Advantage(早く動いたものにアドバンテージがある)だと思っていますので、本当なら、上記のような売り込みでも直感が働いたら飛びついてほしいものだと思うのですが、日本企業はこのくらいの言葉ではまず動かないでしょう。
・ベトナムでヒットしても日本でヒットするとは限らない
・文化が違う
・日本人はベトナムのことを知らない
などなど、もう難癖に近いことを言うだろうなと思っています。ところが、
例:
ベトナムの企業が、御社に対し、自社製品を売り込んできたとします。
彼らは、「この商品はベトナムで大ヒットしており、すでに100万個売っております。そして日本でもすでに女子高生の間ではじわりじわりと人気が出てきていて、わざわざオンラインでベトナムのサイトから買う人もでてきています。是非日本の御社で仕入れていただけませんか?」
と言われたら、少しは勝算が見えてきて、気持ちが動くのではないでしょうか。
実際、日本でどれだけすごいと言ったところで、相手だって、それがどうしたで終わるでしょう。それを仕入れる根拠としては弱すぎます。それよりも相手国市場でもわずかでもヒットの兆しがあるとか、評価している人がいるとか、そういう情報があれば興味を持つでしょう。
そうした兆しや評価はどうやれば作れるのか?
それはBtoCで販売することです。弊社はセミナーでBtoB狙いのBtoCという方法があると、何年も前から主張しております(私自身、BtoCで売ってたら、BtoBのオファーを受けたという経験があります。海外のプロのバイヤーは個人を装って物を探しているのですから)。
つまり、BtoBとBtoCは全く別物であるとか、この両者はパラレルに存在しているのではないのです。BtoCからBtoBへと一体連続しているのです。これを無視した支援事業者がいるとしたら、ナンセンスの塊と言っていいでしょう。
これを無視して一足飛びに成功はないのです。兎と亀だって、最後に勝つのは亀でしょう。