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越境ECブログ

BtoBのアマゾン・ビジネス、セラー数急上昇(インドで)

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

越境ECはCtoCやBtoCのイメージが先行している印象がありますが、BtoBも普通にできます(と言うより、実際は10年以上前からBtoBのほうが先に成長し、いまやBtoCより巨大市場です)。また、海外ではBtoBの担当者の実に9割近くがオンラインでのやり取りを望むと回答しております。

一方、日本企業はというと、海外のコンベンションや展示会に行ってもその場で商談をしてくるわけでもなく、外国企業を訪問してもその場で決断できず・・・と時間を無駄にするだけの社会見学をしてくるだけ、そしてオンラインを敬遠してきたため完全に世界から取り残されているのが現状です(日経新聞系列の雑誌など、欧米、中国、東南アジア(ほぼ全世界w)から、もう日本企業は来なくていい、時間の無駄だと嫌われているという記事は検索すればたくさん出てきますよ。)。

さて、オンラインBtoBに話を戻すと、自社サイトでBtoBサイトを構築する方法と、BtoBのマーケットプレイスに出店する方法があります。

マーケットプレイスでは、アリババが世界一大きい市場と言えるでしょう。アリババと聞くとあれは中国でしょ?という方がいます。運営企業は中国の企業ですが、全世界の企業が利用しています。中国企業だけを相手にするときのツールという誤解はいますぐ解きましょう。

そしてそれについで有名なのが、アマゾンのBtoB版、アマゾン・ビジネスです。アマゾン・ビジネスはやはり米国が一番大きいのですが、今回インドが驚異の4500%増という成長をしているという記事がありましたので、紹介いたします。


アマゾン・ビジネスのセラー数が過去5年間で4543%増加(インドで)

中小企業にとってビジネスがしやすい

アマゾンのオンライン卸売市場(BtoB)であるアマゾン・ビジネスは、過去5年間で14,000のセラーから4543%増加し、650,000のセラーになったと、アマゾン・ビジネスのディレクターは語った。

2017年に開始されたアマゾンのB2B eコマースプラットフォームは、食料品、オフィス家具、文具、コピー用紙、スマートフォン、ラップトップ、電子機器、オフィス装飾などの製品を提供することにより、企業の調達要件に対応することを可能にします。

「5年前、インドでアマゾン・ビジネスを立ち上げたとき、私たちの調査によると、中小企業は効率的な調達プロセスを持つことで、7~10%のコストを削減することができます。
また、手作業による購買プロセスや複数のベンダーの存在により、間接費が企業予算の20%を占め、時間の80%近くが費やされていることも分かりました」と述べています。

現在、アマゾン・ビジネスでは、15,000点以上の商品をカテゴリ別にGSTインボイス付きで購入することができます。

「私たちは販売者と企業を直接つないでいるので、仲介者を排除し、配送を迅速化することができ、マーケットプレイスの力学によって価格競争力を確保することができます」と付け加えた。

アマゾンの顧客向けアプリとの違いについては、アマゾン・ビジネスには複数のユーザーアカウント、購買パターンを追跡する支出分析ツール、大量購入のための見積もり依頼オプションなどの機能があり、企業が調達を合理化できるようになると述べました。

また、アマゾン・ビジネスは、(インドでの)サービス開始5年を記念して、2022年9月12日から18日までの1週間、顧客向けのお得なキャンペーンを提供するショッピングの祭典「Small Business Week」の開始を発表しました。

アマゾンにとって、インドのアマゾン・ビジネスは米国に次いで2番目に大きなB2Bマーケットプレイスであるとのことです。月間アクティブユーザー数が35%増加したことで、売上が111%増加し、主要都市だけなく、第2、第3都市の顧客からの注文も30%以上を占めていると主張しています。

アマゾン・ビジネスは今年初め、アンドロイドとiOSに最適化されたモバイルアプリを発表しました。B2Bマーケットプレイスは、フリップカート・ホールセール、ジオマート、ウダーン、インディアマートなどのプレーヤーと競合しています。

参考:Seller base on Amazon Business increases by 4543% in the last five years


おわりに

BtoB越境ECも大きな市場があるということを紹介したわけですが、こういった記事を読むと多くの日本企業はこのように誤解します。

「アマゾン・ビジネスに出品しとけば、放っておいても海外からオファーが来る」

「まさか、そんなことは思っていない」と口では言うのですが、内心はこのような安直な考えを持つ人が意外と多くいます。残念ながらこの期待は始めた瞬間から裏切られるので、始める前に先にお知らせしておきます。

BtoB越境ECほど、手間ひまかけなければ成約はありえない。

これが現実です。日本社会では控えめなくらいが美徳といった部分があるので、日本感覚でやっていると、海外視点で見ると大人しすぎて息をしてるのかどうかすらわからないほど目立ちません。日本社会だったら思いっきり「打たれる出る杭」になっちゃうくらいで丁度よかったりします。

ここでも日頃からセミナーで言っている「知識を得ることより意識を変えること」のほうがどれだけ重要かということがおわかりいただけるかと思います。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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