こんにちは! ジェイグラブの山田です。
毎日酷暑がこうも続きますとエアコンの効きもいまいち、地域によっては台風の影響もあってお盆休みも平穏無事には過ごせない感じです。
以前にも中国のネット通販事情についてお伝えしてきましたが、アリババ(B2Bではなく越境ECに関係のあるT-Mallの方です)に出店しても、商品がECサイトに埋もれてしまい、全く利用者の目に留まらないにも関わらず、広告を出稿しないから売れない、価格が高いから売れない、と強引に広告費用を出させたり値引きさせたりするわけですが、日本のメディアにもようやくネガティヴな部分も掲載されるようになってきました。
日本でも大企業を中心に中国現地法人を設立をした上で出店したりしていますが(越境ECではなく中国国内ECとなりますので勘違いしないように)アリババの強引な営業手法に反旗を翻すなど出店企業とアリババとの摩擦もどんどん大きくなってきています。
ある中国企業は「強い不満がある。我々に重大な損失を与えた」と電子レンジ世界最大手が声明を公表しておりますが、販促費用と値引きで疲弊し、売れても利益のでないEC運営を強いられるているわけです。
日本でもファーストリテイリング傘下のユニクロが2015年にJD.comに出店しましたが、わずか3カ月で撤退しアリババT-Mallにも出店していません。日系食品メーカーもどこよりも安い価格で販売しろと言われ逆らえずに受け入れているような状況ですから今後も相当な厳しい運営がつづくでしょう。
失敗事例の多い中国越境ECの理由はこの他にも様々な理由があります。たくさんありすぎて書ききれませんので割愛しますが(越境ECセミナーではお伝えしています)、中国の次の市場となる『欧米市場+東南アジア(英語圏)』に目を向けないのでしょうか。
中国だけが越境EC市場ではない、これだけ失敗事例が山とあるのですが「いやいや人口が多いのが魅力ですし一発大当たりを狙いますよ!」とお話しいただくことが多々ありますが、ちょっとそれはどうかな?と思ってしまいます。
可能性がないわけではないのですが、勝負するなら1品1億円売れる商材とそれだけの在庫を持っていて販促費に1品あたり3,000万円掛けられるますか?という質問に『OK』という事業者のみがアリババ集団とようやく商談ベースにたどり着く感じです。
これでもまだ商談のみで出店できない時も多々あります。数十品程度の商品で年間1千万円まず売れたら良いのでと相談されることもありますが、桁が2つ違いますよ…とアドバイスしています。
いずれにしても越境ECの失敗事例をしっかり把握してから、越境ECの本格的な戦略や戦術を計画いただきたいと思っています。そのためのご相談はいつでもお受けしておりますので遠慮なさらずお問い合わせからご連絡をお待ちしております。