こんにちは。ジェイグラブの横川です。
AIが世界中で話題になってからもはや1年が経ちます。この間に積極的に導入した企業と距離をおいている企業と様々ですが、ECに関していうと、海外ではかなり積極的に導入しているようです。それは店の側も楽になるだけでなく、将来の買い手となる若い世代のニーズに合わせていくためでもあります。
今回は、そうした近い将来、消費の中心になっていく世代がECやAIをどう捉えているかを示した記事を紹介します。ここから未来を読み取って準備していく必要があります。
Z世代の88%が「AIはオンラインショッピングを改善する」と考えていることが分かった。
大手eコマース・テクノロジー企業Roktとハリス・ポールによる新しい消費者調査によると、世界のZ世代の88%がAIはオンライン・ショッピングを改善できると考えている。この調査は、今日の消費者の期待の変化を理解するために設計され、また、eコマースの消費者の最優先事項として、関連するお得な情報、低価格、パーソナライズされたショッピング体験、特にチェックアウト時などを挙げている。
Roktのチーフ・コマーシャル・オフィサーであるエリザベス・ブキャナンは、「様々なカテゴリーのブランドや小売業者は、eコマースのカスタマー・エクスペリエンスを向上させ、収益を上げるためにAIをどのように活用するのが最適かを見極めようと躍起になっています。この調査により、意思決定者は新たな戦略を立て、AIなどの先進技術を導入するためのロードマップを得ることができます。」と述べる。
世界のZ世代消費者は、eコマースにおけるAIの役割に楽観的で、回答者の55%が、商品発見を簡素化し、ニーズや欲求を予測することで、オンラインショッピングをより便利にするAIアシスタントに関心を持っている。さらに、Z世代の51%は、拡張現実や仮想現実のショッピング体験に興味があると答えている。
その他の主な調査結果
Z世代は、AIがオンラインショッピングを改善する方法として、以下の5つを挙げている
- 価格の比較(47)
- お買い得商品を見つける(45)
- 関連するオファーや商品の提案を受ける(41)
- パーソナライズされたサポートを受ける(37)
- レビューを探す(28)
今日の米国の消費者は、関連性のあるお得な情報とパーソナライズされた体験を優先している
- 回答者の約63%は、インフレの影響もあり、より低価格の商品や関連するキャンペーンをオンラインで探す時間が増えたと答えている。
- 消費者は、買い物をする際に興味があることの第1位に「関連性のあるお得な情報」を挙げており、Z世代では55%がお気に入りのインフルエンサーやコンテンツクリエイターによるキュレーションされたお得な情報に興味を持っている。
- ショッピング体験がパーソナライズされていないと感じると、20%~29%の消費者がカートから離れると答えている。
チェックアウトの体験は、消費者のブランドに対する認識を左右する
- 米国の調査回答者のうち73%が、ログインやアカウント作成が必要(33%)、会計時に広告が多すぎる(34%)、関連性のない広告や商品の推奨(33%)など、会計時に何らかの不満や障壁を感じることが多いと回答している。
- フラストレーションのたまるチェックアウト体験に遭遇した場合、米国の消費者の40%は購入を検討し直したり、カートから商品を削除したりし、37%はカートを放棄して戻らなくなり、22%はそのような体験がブランドに対する認識を低下させたと回答している。
- 世界のZ世代では、73%が チェックアウトの際に、直前に必要なものを見つけると満足すると回答している。
- さらに、世界のZ世代の67%が、チェックアウトの際にオンラインショッピングのカートにちょっとしたものを追加する感覚を楽しむことに同意している。
参考:Eighty-Eight Percent of Gen Z Believe AI Will Improve Online Shopping, According to New Study
おわりに
中国では、生成AIインフルエンサーに休みなく商品案内させる動きがあるようで、そういう記事もありました。
(参考)AI生成インフルエンサーが24時間稼ぎ続ける中国ライブコマース新事情
商売への嗅覚の鋭さはやはり中国の人はすごいですね。
個人の感想ですが、日本では、自力でできる企業はほとんどなく、AIインフルエンサーでストリーミング作りますという企業が出てきて、その企業に仕事を依頼しようにも費用が高くて手が出ず、結局流行らず、世界に取り残され、飲み込まれていくという流れになるんではないかなぁと思っています。残念ながら。