こんにちは。ジェイグラブの横川です。
SEOは検索結果の上位に自社サイトをもってくることで訪問者数を増やし、訪問者という母数を上げることで購入者を増やそうという戦略です。
そのためには、消費者がどんな単語で検索してくるかを理解しないとなりません。検索してもらいたいと思っている単語につい力を入れがちですが、それよりも相手の意図を理解するほうが大事です。このブログでも「客の立場でロールプレイングせよ」と言っているのはそういう理由です。
英国のECサイトの78%が検索エンジンが機能せず、購買意欲の高い消費者を逃す結果に
Klevuのレポートによると、英国のECサイトの78%は、自然言語、つまり消費者の意図を「理解」できないために、コンバートできないでいることが判明しました。調査対象となった50の小売業者のうち4分の3以上が、会話によるクエリを提示された際にゼロまたは無関係な結果を出していることが判明。また、自然言語を理解し、的確にマッチした商品を回答する機能を持つ小売業者はわずか20%でした。さらに、4分の1は消費者のスペルミスに対応できず、75%はカテゴリー一覧ページで関連商品を推奨することで売上増が期待できるのに、それを逃しています(フィンランドの家庭用品小売業者Eurokangasはこの戦略によりクリックスルー率を2倍に高めました)。
グレンソン・シューズは、最高の商品発見体験として最高評価を獲得しました。この伝統あるフットウェアブランドでは、消費者が複数の句、自然言語、スペルの間違いさえも使って簡単にナビゲートできるようになっています。また、関連性の高い製品を推奨し、消費者が探している製品を素早く正確に特定できるようにしています。
モバイルで音声検索を利用する消費者が増えている現在、複雑な検索クエリーは増加傾向にあります。つまり、EC小売業者が消費者を満足させるには、自然言語と買い物客の意図を理解する能力が必要なのです。例えば、グーグルによると、「ベスト・アフォーダブル(手頃で手の出せる価格)」の検索回数は世界で 60% 増加しています。インフレ圧力により消費者の支出がより複雑になり、消費者はより複雑な検索クエリを使ってオンラインで探しているため、消費者の意図を理解することは、今日のEC小売業者が競争力を維持する上で非常に重要です。しかし、ほとんどのECサイトは買い物客の意図を理解することができず、その結果、顧客は不満げにウェブサイトを去り、手ぶらで帰ってしまうのです。人間の販売員が行うのと同じように、サイトがオンライン消費者の意図を理解した場合、オンライン小売業者の転換率は4~6倍になることが分かっています。
Klevu の CEO 兼共同設立者であるニレイ・オーザは、「EC市場は競争が激化し、インフレによって消費者の支出が抑制される中、消費者が探しているものを正確に、そしてマージンに応じた商品を迅速に提供できるECサイトが、今後も市場シェアを拡大することでしょう」と述べています。
その他の調査結果では、調査対象となった小売業者の46%が、ホームページ上で商品のお勧め情報を提供していないことが判明しました。適切なツールを使ってホームページ上で適切な商品を推奨することは、小売業者の収益に大きな改善をもたらします。アマゾンは、レコメンデーションによる購入で35%収益が増加したと述べています。
46%の小売業者は、最近閲覧した商品をどのページでも提供しておらず、すでに特定の商品に興味を示している消費者にリマーケティングを行う機会を逃しています。また、最近見た商品をすべてのページで表示しているウェブサイトは、わずか5%でした。
さいごに
相手の都合を考えられないのは、自己中心的ということで、全体として「都合」というものに気が回らないので、ひいては自分の都合も客観視できてないことになります。相手のことを考えるということは、結局は自分自身に自分がきちんと向き合うことです。