ジェイグラブの横川です。
以前にもブログやセミナーで書いたりしていますが、コロナ禍になって日本がIT後進国であるということを多くの方が思い知ったのではないかと思いますが、頭でわかっても行動となると、古い考えに支配されてしまい、失敗してしまうケースが目立ちます。日本企業に多い失敗例は後半に書きますが、まずは、海外の「ECスタートアップで失敗する3つ理由」について紹介いたします。
eコマースのスタートアップ企業が失敗する3つ理由
世界中で約 1200 万から 2400 万の e コマースの新興企業が立ち上がっていると推定されています。ECは巨大化しているので、この数字は毎日増加しています。
今や誰もが自分のオンラインでビジネスを開始すること自体は本当に簡単になっています。しかし、フォーブス、ハフポストや他の信頼性の高いソースによると、新興企業の90%が1年以内に失敗していると記事にしています。
オンラインのスタートアップは多くの需要を得ているとはいえ、すべてが生き残れるとは思えません。しかし、全てがこの競争に向いていないと断罪するわけでもありません。
eコマース業界は毎年23%ずつ成長しています。2040 年までには、すべての購入の 95% がオンラインで行われるようになると予測されています。さらに、インターネット製品のほぼ93.5%が自社製品をオンラインで提供していると予測されていることを知ったら驚くことでしょう。
これだけ業界の未来が明るいのに、E コマースの新興企業が失敗してしまうのには理由があるはずです。ここでは、なぜeコマースの新興企業が失敗する理由として3つを挙げます。
SEOを無視
検索エンジン最適化は、検索エンジンからのトラフィックを改善するための重要な要素として機能します。あなたの商品やサービスが検索にマッチしていても、SEOが悪ければGoogleは上位結果に表示しません。そうなると、ユーザーを獲得することができないので、eコマースのスタートアップは失敗します。
悪い顧客支援
多くのウェブサイトは、応答、問題解決、等サービス品質が足りずに失敗します。顧客の求めに対し解決することができないということは、顧客の評判とロイヤリティを失うことになります。顧客のニーズを満たすということは、短期で達成できる種類の話ではなく、長い道のりを歩むことを意味しています。顧客満足させ続けることを考えると短期で結果を求めるのは失敗に繋がります。
資金管理が悪い
eコマースのスタートアップが失敗する主な理由の一つは、資金を維持することができないということです。資源を適切に管理できないスタートアップは、ビジネスや長期的な戦略に影響を与える多くの問題を経験する可能性があります。
参考:Three reasons why e-Commerce startups fail
ここで紹介した記事は海外企業の失敗理由について書いています。
もちろん日本企業でも当てはまりますが、日本企業の場合は上記の3つよりもっと根本的な部分でECに対する理解を誤っていることが多く、上記とは違う理由で失敗する企業が多いです。
ひとつは、ネットショップは立ち上げれば数ヶ月で結果がでる
もう一つは、軌道に乗れば自動販売機のように人手がかからない
どちらも間違いです。
オンラインショップは作ったら終わりではありません。そのあと、どのように来てもらうのか、どのように回遊してもらうのか、どのように見せると買われやすいのか、日々研究です。
インターネットショップはすぐ儲かるというのは、ネット黎明期のIT関係者がアナログからシェアを奪うために使った営業トークの甘い言葉に過ぎません。甘い言葉にロクなものはないことくらいご存知でしょう。
インターネットは地理的な境界線と時差を解消させることには成功しましたが、それ以外は何も変えることができてません。
ということはすべきことはアナログな手法とそれほど変わりません。江戸時代の商人たちの考え方ともほとんど変わりません。使用しているツールが違っているだけで、昔の人達よりは早めに結果を出そうと思えばだせるというに過ぎません。コロナによって悪化した業績を数ヶ月で埋められるというのはほぼ幻想です。しかし、もはやこのツールを使わねばならないところに来ました。気長に地道にできる企業、最後は「人」です。熱量、本気度といったマインドが差をつけます。