こんにちは。ジェイグラブの横川です。
ショッピファイ(Shopify)という会社は、周辺企業を巻き込んでいく力がすごいなぁと思っていましたが、今回は中国第3位のECモールである、JD.com(亰東・ジンドン)と戦略的提携という、世界中を駆け巡った大ニュースをロイターが報じましたのでお伝えします。
ショッピファイとJD.comが中国で提携、Eコマースの競争激化で
1月18日(ロイター) – カナダの電子商取引大手ショピファイは18日、中国のJD.comと提携し、米国の販売業者が中国のJDの顧客向けに販売できるようにしたと発表した。
この戦略的パートナーシップは、ピンドゥオドゥオ、アリババ・グループ、Douyinなど、中国におけるeコマース分野での競争が激化している中で実現した。この契約の財務条件は明らかにされていない。
この契約により、ショッピファイの加盟店はJDの越境プラットフォーム「JD Worldwide」で販売できるようになり、中国の5億5000万人のアクティブな顧客へのアクセスが開放されると、両社は述べている。
米国内のショッピファイ加盟店は、海外企業が中国で販売する際に通常必要とされる12ヶ月の待機期間を短縮し、3~4週間で販売を開始できるようになるとショッピファイは述べている。
これは、ショッピファイとJD.comの戦略的パートナーシップの一環で、米国と中国の事業者が直面する越境ECの課題を解決することに焦点を当てていると、両社は付け加えています。
中国(政府)は1年以上前から、Eコマース企業を含むハイテク産業の海外展開や国内への市場集中に対し、取り締まりを強化しており、JD.comもその圧力にさらされている。
中国国営メディアによると、先月、JD.comは他のEコマース企業4社とともに、11月11日のショッピングフェスティバルの「独身の日」でのライブストリーミングの不正を理由に中国のある省から呼び出された。
参考:Shopify, JD.com pair up in China as e-commerce competition intensifies
さいごに
まだ、米国の事業者が中国に販売しやすくなったというだけで、日本の事業者に対して道が開かれたかどうかはわかりませんが、この流れを考えると、いずれは日本の事業者へも道が開かれるのではないかと思います。そうなると、日本の事業者による、対中国EC進出はかなり楽になっていくと思います。期待しましょう!
といっても、こういう時、せっかく日本の企業に門戸を開いても、日本企業の得意技「ザ・絶望的に超絶スローな決断力」が発動され、なかなか導入に踏み切らない・スタートしないというケースが多いことを外資もよく知っているので、大抵日本は後回しにされるんですよねぇ・・・。外資なら3時間で出せる決断が日本企業は1週間とかザラですからねぇ(へたすりゃ1ヶ月とかそれ以上とか。ここまで来ると外資目線ではお話になりません)・・・。今回はそうならないことを祈ります。
あ、ただし、中国はお上の鶴の一声で、状況が一夜にして一変する国です。常になんらかのリスクは伴うという意識も持ちましょう。
参照:中国個人情報保護法は要注意?中国越境ECは難しくなる?