おはようございます、越境ECコンサルタントの横川です。
国内で多くの業者さんの話を聞いたり、セミナーをしていたりすると、日本では--なんとなくですが--ようやくEcommerce(eコマース)という単語が浸透してきているのかな?と思えるのですが、世界ではもはやEcommerceを知っているのは当たり前、これからはいかにM-Commerceの流れに遅れまじと急いで取り組むかに焦点が移りつつあります。
このM-Commerceという単語、もうお気づきかと思いますが、M-CommerceのMはモバイルのMです。世界ではモバイル(タブレット含む)でいかに買いやすいサイトを構築し、売り上げていくかという技術的視点に移りつつあります。
とはいえ、従来のEcommerceとどこがどう違うのかと言われると、一言で簡単には説明ができません。なぜなら、外見上の差異は、使用するデバイス(機械)が違うという以外にはほぼ同じだからです。
すこし違う面があるとすれば、購入者の心理面に着目した場合に、
- 簡単で速く買い物が済む
- スワイプなど操作性がいい
- レスポンシブデザインである
ように心がける必要があるということです。実際、M-Commerceを真剣に考えないとならないのは、
- ウェブサイトに訪れた人のデバイスで、PCとスマホでは16%もスマホ経由が高かった(2018年、アメリカ)
- 昨年のアメリカのeコマース全体に占めるスマホ経由は39%だったが、今年は40%台後半に達すると見込まれている
- アドビのレポートによれば、昨年のブラックフライデーの売上のうち1/3はスマホ経由だった。
というデータが出ています。
上記のアメリカのデータだけでなく、アジアなどではこういった数値はもっと高くなります(地域によりますが、60%近くがスマホという国もあります)。そのため、世界ではショッピング、バンキング、NFCカードリーダーやQRコードなどを利用した決済システムなど、日本とは比べ物にならないほど急速に進化しています。
ではどんなことをすればいいでしょうか。ある程度ファンやリピーターなどがいる状態であれば、MagentoやShopifyで越境ECサイトのアプリを作るのも検討していいと思います。というのはGoogleによれば使いづらかったり、ほんの少し不具合っぽく感じると60%以上のユーザーは去ってしまうとのことです。
アプリ化はそうした購入の流れの分断を起こさずシームレス化を促進させます。でもこれは越境ECを始めたばかりのタイミングから検討すべき優先項目だとは思いません。
それより重要なのは御社の担当者がレスポンシブ・デザインというものを理解しているかどうかのが重要です。レスポンシブ・デザインとは、PC、タブレット、スマホなどデバイスの画面の大きさに応じてサイトの表示の仕方を変える仕組みです。
いまは、PC用サイトとスマホ用サイトの2つを用意するというのも世界の潮流からみれば時代遅れです(PC用、スマホ用とサイトを2つ用意するやり方はGoogleのアルゴリズム上でもあまり上位になりません)。
そして重要なのが、海外で言われているM-Commerceの以下のモットーに即した作り方を心がけることです。
Go Simple, or Go Home(シンプルにしろ、でなければ帰れ)
このモットーに即して直感的に理解できるシンプルなデザインと少ないステップで購入が終わるように設計することです(ジェイグラブはその点で実績のあるデザインをオススメしています)。
M-Commerceはスマホファーストで設計することですから、当然ですが、スマホとの親和性は極めて高いSNSでの告知などは忘れないで下さい。
そしてもし、実店舗がおありなら、店で使えるクーポンを発行するなど、実店舗へ直接人が来れる動線も作って下さい。スマホはPCよりも持ち主と一緒に動く移動性の高いデバイスです。インバウンドとの連携をお考えならなおさらです。
携帯電話で決済するという技術は、1997年にノキアとコカコーラが試験的にフィンランドのヘルシンキでジュースが買える自動販売機を設置したのが最初です。それから20年が経ち、スマホでの決済システムは劇的に進化しています。それも「Go Simple」な方向に。
ジェイグラブではスマホ・ファーストな越境ECサイトの構築や相談にガンガン乗っています。世界の潮流に乗り遅れないために、いつでもコンタクトして下さい。