こんにちは。ジェイグラブの横川です。
越境ECのコンサルをこの数年やっていて相手の話を聞いていると、夢を持たれているのは強く感じ、また夢を持つこと自体は決して悪くないのですが、激しい思い込みだけで夢を語っているのでは?と思わされるケースもあります。
海外でもよく失敗するECサイトの例としてはマーケティングのしなさすぎがあります(しすぎも良くないですが)。そしてそうした方に多いのはマーケティングなどで行われるロールプレイングをほとんどしていないことがわかります。
ロールプレイングとは、普段の自分とは違う立場になって疑似体験し、そこから見えてきたことを問題意識として明確に持ち、解決策を探したり、新たな戦略を練ったりすることです。日本の事業者の場合、国内ECで経験はしていても、文化の違う外国の人を相手に行う越境ECとなると、経験率はぐっと下がるのではないかと思います。
同時に経験者も周囲にいないため、不安だけが独り歩きし、不安に押しつぶされて結局踏み出せずに終わるか、半ばやけくそになって始める、などになってしまう人達をよくみます。
周囲に頼れる人がいないと、何もわからないですし、これまでのキャリアで積んできた経験も活かせないわけですから、「自身の考え」というより「激しい思い込み」によって突き動かされているだけといった感じになってしまいます。例えば、
- サイトのデザインが良ければ行ける
- 親日家の多いエリアなら売れる
- 日本製なら売れる
- 金持ってる人の多いあの国なら買ってもらえる
といった感じで。まず、こうした思い込みを疑いましょう。
- サイトのデザインが良ければ売れるのか?
- 親日家が多ければ売れるのか?
- 日本製なら無条件に買ってもらえるのか?
- 相手が金さえ持っていれば買ってくれるのか?
では、自分の考えが激しい思い込みかどうかを知るにはどうしたらいいでしょう。それはロールプレイングすることです。自分で海外のECサイトに行って、なにか買い物してみてください。百聞は一見に如かず。やってみるのが一番です。こんなことを確認してみてください。
- 買うと決めたきっかけはサイト全体の見栄えだったかどうか
- 外国の聞いたことない会社の商品を(たとえその国でそこそこの評判を得ていたとしても)一抹の不安も感じずに買えたかどうか
- ほしいと思った商品の製造工程にとことんこだわったか(ものづくり系は除く)
- 日本より経済力のない国の物なら、のべつまくなしに買ったか(相手から見ればあなたは金持ちです)
おそらくは以下のような感じになるのではないでしょうか。
- 購入の直接のキッカケはサイト全体のデザインではなかった
- 相手の認知度や信用が持てなければ買いにくい
- 製造工程は知れればそれに越したことはないが、それよりは異なる基準で選んだ(ものづくり系は除く)。
- たとえ自分が外国人よりお金を持っているとしてもそれだけで何でもかんでも買いはしなった
あなたがそう思ったとしたら、海外の人もあなたの会社をそのように見るでしょう。
- サイトのデザインにこだわりりまくるのはおそらく時間の無駄(見せたいのか売りたいのか目的と手段を混同しない
- 商品は基本認知されていないし、会社やあなた自身への信用も皆無
- 製造工程などの情報はおまけ程度(ものづくり系は除く)
- お金があっても欲しくないものは欲しくない
これに気づけば、越境ECで最初にやらねばいけないことはなにか?自ずとわかると思います。
- サイト全体のデザインより、どう伝えるかに力を入れる
- 売上を上げる前に認知度や信用を上げる
- ほしいと思わせる商品のポイントをしっかり伝える(ものづくり系は製造工程やそのてまひまもしっかり伝えたほうがベター)
- 商品力を上げる(質、デザイン、価格等
越境ECはすぐに作れる生搾りジュースより、ゆっくり醸成させていくお酒に近いと考えます。慌てずに越境ECサイトを醸成・熟成させていきましょう。弊社では常に最新のトレンドを仕入れて越境ECに取り組んでいます。同時に惜しげもなく越境EC成功法則をお伝えしております。最新の越境事情は是非弊社のセミナーで。個別の相談もどしどしお寄せください。現在は補助金を使って越境ECを始めることもできます。