こんにちは。ジェイグラブの横川です。
前回、ECサイトのSEO対策の5つの方法をご紹介しましたが、そのうちのひとつ、「在庫切れ、生産終了品をサイトから削除しない」という話を深堀りしたいと思います。
ECをやっていれば、在庫切れや取扱商品が生産終了になるという時が来ることがあります。そうなった時、ついECサイトから削除したくなってしまいますが(ECモールは自動で削除されてしまうモールもあります)、自社ECサイトでは削除せずSEOに貢献させることが出来ます。
1.在庫切れを示すマークをつける
商品ページはサイトのトラフィックに影響を与えますので、在庫切れ品だからと言ってECサイトから消さずに、在庫切れであることが見てすぐに分かるようにマークを付けます。
そうすると、ECサイトに訪れた人は在庫切れであることを理解するわけですが、マークをつけて更新すると検索エンジンにそのことを伝えることができ、検索結果にも反映されます。
2.ウィッシュリストを実装する
在庫切れ製品ページの利用でトラフィックを流すには、そこで関連する商品を宣伝する(これは前回書きました)ことと、ユーザーがウィッシュリストに追加できるようにすると良いでしょう。ウィッシュリスト機能では在庫切れした商品が再び購入可能になったときに通知するという機能が通常はついています。これは訪問者を購入者へコンバージョンする確率を高めます。
3.メール通知できるようにする
前述の2とも関連しますが、在庫切れ品の再入荷があったときに、メールで通知するという機能をつけてもいいでしょう。これを行うことで、潜在顧客のメールアドレスを手に入れることができます。それを元にした顧客名簿はリピーターになってくれる可能性も高いものです。そしてメールマーケティングにも使えます。
4.在庫切れ品に関連する商品を案内する
これは先日書いたことですが、在庫切れ商品のページには類似するもの、関連するものの表示をしておきます。顧客は品切れになった商品でなければ何がなんでもダメだと考える人だけではありません。ちょっと機能の一部が違うくらいなら妥協できる、欲しかったものと近いカラーだったら構わないなど、類似品や関連品で妥協できる人もいるからです。これで見逃してしまったかもしれない顧客を掘り出せればとても効率的です。
5.予約注文を設定する
前述2とも近いですが、永久に入手できない商品の場合は話が別ですが、いずれ入荷可能なものは予約注文を許可すると、商品はいまはないけど商品ページは存在することになるので、潜在顧客を掘り出せますし、彼らに期待感を持たせることが出来ます。プレ・オーダーとか、バックオーダー機能があれば使ってみましょう。
6.404ページを作成する・工夫する
404エラーページは、特定のページが存在していないことを訪問者に知らせるページとなっています。大抵はここに手を入れる人は少ないですが、カスタマイズするとユーザビリティを高めます。ただ「このページはない」と伝える代わりに他の指示をすることができます。
Homeに戻る、他の製品を検索、他の製品にリダイレクトなどなど。こうした工夫をすると、訪問者のイライラを大幅に軽減させられます。
8年前にローリング・ストーンズの公式ページの404ページが話題になったのをご記憶されている方もいるでしょう。404ページが表示されると、彼らの60年代の代表曲「無情の世界」の歌詞の一節(You can’t always get what you want. But if you try sometimes, you just might find you get what you need. 「欲しい物がいつも手に入るとは限らないぜ。でもいつか頑張ってみたら、手に入るかもしれないけどな。」)が表示され、その下に検索窓が設置されていました。
こちらは仏具を販売しているサイトの404ページです。ここは「お探しのページは涅槃に入ってしまったかもしれません」というジョークを表示してHomeに戻るようボタンを設置しています。
在庫切れページの管理をする理由
在庫切れ、生産終了品ページはユーザビリティや検索結果に悪影響を与える可能性があります。しかし、対策を打てば収益を高めることができます。今回ここに6つの提案をいたしましたが、このうち2つくらいに焦点を当てて行ってみるといいかもしれません。これらを念頭においておくと、検索エンジンのインデックス問題等を防ぎ、訪問者を将来の顧客に転換させる可能性を高めます。