おはようごございます。 ジェイグラブの横川です。
越境ECをShopify、Magentoで始めたいと相談に来られる方々と話をする際、私達と相談者とではこだわるポイントが異なる部分というのがあります。特に顕著なのがWEBデザインに関する考え方です。
もう少し具体的に言うと、情報の提供の仕方といえばいいでしょうか。日本のECに慣れている人ほど話を深めていけば行くと、日本の習慣に引きづられてしまっていることが露見されます。
そこで、コンバージョンを高めるデザイン(越境EC編)をこちらに5つほど書いてまいります。
呼吸しやすいデザインにする
何を言っているか分からないと思うので、ちゃんと書きます。海外ではネガティブ・スペースと言われるのですが、早い話、「たくさんの空白部分を作りましょう」ということです。サイトの通気性が良くなり、消費者の購入率が上がります。
日本の場合、あれこれ色んな情報が細かく詰め込まれていることが多く、これは消費者を圧倒させるだけで購入までは至りにくいです(ごちゃごちゃデザインに慣れた日本人以外は)。
フッターは丁寧に作り込む
ある専門家が「フッターにある、会社概要やプライバシーポリシーなど、外国人はロクに見ていない」と言っている方を見かけましたが、残念ながら不正解です。むしろそういうところをロクに見ていないのは日本人消費者です。
欧米では会社概要だけでも40%弱、リターンポリシーやプライバシーポリシーまで含めると66%が購入前に閲覧しているというデータがあります。消費者に情報提供したいなら、商品だけでなく、自身のこともしっかり提供しないとなりません。
サーチボックスを設ける
商品数が少ないサイトは特に気にする必要はないかもしれませんが、商品数が多い、ジャンルが多いなどの場合は、サイトを消費者がくまなくみることはありませんので、わかりやすいところに検索ボックスを設けておきましょう。
メニューバー(カテゴリー)をたどって目的の商品にたどり着く人と検索で到達する人の両方に対応しておきましょう。
モバイルに合わせたデザインを
しつこく言っていますが、アジアでは6割以上がモバイル経由、北米でも2019年は49%がモバイル経由になるだろうと予測されています。
海外ではmobile commerceの略である、m-commerceというワードが普通に飛び交う状況で、いまだにパソコンで見た時のデザインに変態的神経質さでこだわる時代遅れな人がまだまだ存在する日本はこの点で大きく水を開けられています。レスポンシブデザインでモバイル対応できるようにしておきましょう。
中にはPC用とモバイル用の2種類のサイトを用意している方もいるかも知れませんが、このやり方はGoogleのアルゴリズムで不利です。インバウンドなどで日本を訪れる人にもリーチしたいとお考えなら、なおさらモバイル対応は必須です。旅行者はモバイルに頼って旅行する時代だからです。
魅力的な画像の組み込みを
当然といえば当然の話しですが、消費者が買いたいと思わず思うような写真をふんだんに使いましょう。
サイトのデザインはレイアウトも大切ですが、写真さえキレイであればなんとかなってしまうものです。ちなみにECサイトを改善させる写真術は以前のブログに書いてありますので、ご参照ください。
また、商品写真をクリックして見たいというニーズが有る場合、ブラウザの同タブで遷移させるのではなく、新しいタブを立ち上げるようにしたほうがいいかもしれません。
おまけ
年末が近づき、セール・イベントを仕掛けようとお考えの方も多いと思います。ここで、デザイン面で気をつけてほしいことがあります。越境ECではデザインにもポリティカル・コレクトネスを意識してほしいという点です。
皆様も御存知の通り、世界のあらゆる宗教イベントを取り込み、単なるお祭りとして馬鹿騒ぎできる日本人は(それはそれで特殊で、ある意味すごいことです)、世界の中でも宗教に対して極端に疎いほうです。
そのため、たとえばクリスマスが近いからといって、サイトのデザインを思いっきりクリスマスにしてしまおうとを考えてしまうかもしれません(その方が外国の人が喜ぶだろうと良かれと思って考えるのかもしれませんが)。
しかし、越境ECでは、その無節操なデザインは避けたほうがいいでしょう。世界にはいろんな宗教があり、どれか一つに肩入れするということは、他方の宗教を軽視していると受け取られかねません。
実際、海外の大手サイトではなんとなく匂わす程度のデザインはしますが、思いっきり特定の宗教に舵を切ることはありません。