こんにちは。ジェイグラブの横川です。
秋めいてまいりましたが、11月になると越境ECをやっている方なら気になり始めるのが年末商戦だと思います。11月から年明けあたりまで、セール・イベントが連続します。
まずは11月の第4木曜日のサンクスギビング・デー(感謝祭)
その翌日のブラックフライデー、
その翌週の月曜のサイバーマンデー、
そして本丸のクリスマスと続きます。
さらにクリスマスが過ぎてもニューイヤー・セールがあります。
しかし、欧米の越境ECでは上記以外にも盛り上がるセールイベントがあります。
• 12月第2月曜のグリーンマンデー
これは11月のセールが落ち着き、クリスマスまでの中途半端な時期ですが、なんと12月第2月曜に売上が上がる傾向があるため、始まったセールと言われています。
• 12月中旬(15日前後)の送料無料の日
その名の通り送料無料で配送することを約束したセール・イベントですが、「クリスマスイブまでに必ず届けること」を条件にしないとなりません。日本の事業者にはちょっとハードルの高いイベントです。
• 12月26日以降のボクシング・デー
欧米ではボクシング・デーも盛り上がります。これは、格闘技のボクシングではなく、教会が貧しい人のために寄付を募ったクリスマスプレゼントの「箱を開ける」日に由来しているもので、厳密にはクリスマスの翌日だけをさすのですが、実際には年明けまで続くセールとして行われることが多いイベントです。
しかし日本の事業者は注意が必要
ECでは一番の書き入れ時である年末商戦ですが、日本の企業の場合は、以下の点を気をつけなければいけません。
1.商品発送
先述した「送料無料の日」のように、決まった日までに届けて欲しいというリクエストも増えてくるのが年末商戦です。私達の場合、物流で時間がかかりますので、約束の日に届けようとすると民間物流業者の割高なサービスを使わないとほぼ無理です。
ですので、日時指定には応えられないことを明記するか、たとえば「クリスマスイブまでに欲しかったら、12月第1週までに注文すること」など期限を切るという方法もあります。
ただし、今年は新型コロナで国際輸送はガタガタになりましたので、日時指定はやらないほうが無難です。
2.宗教の取り扱いについて
バレンタイン、クリスマス、ハロウィンなど、普通にイベントになってしまっている日本では、季節が来ると、そうしたイベントに合わせた装飾やデザインが席巻するようになります。
しかし、これは宗教に無頓着な日本人だから出来てしまう芸当だと思ったほうがいいでしょう。
世界には日本人が考えている以上に宗教は真剣に捉える人が多いのです。クリスマスはキリスト教のイベントであり、クリスチャンが大切にしていて、盛り上がることは理解できるけど、12月24日に買い物したいムスリムだって、ユダヤ教徒だっています。ですので、クリスマスが近いからと言ってサンタクロース、トナカイ、靴下を登場させるEC事業者は海外ではほとんどいません。
宗教と密接なイベントは、その宗教を象徴的に表すアイコンやデザインを使わず、それとなく匂わす程度が一般的です(サンタクロースを出す代わりに、雪だるまや雪の結晶を散りばめるデザインにするなどムードを演出する程度、まさにこのブログのアイキャッチ画像のように)。このあたりは海外経験のない日本人が能天気にやってしまうところですので、気をつけましょう。
今年はどんなものが流行るか?
正直言ってそれはわかりません。
しかし、ヒントになりそうな情報は得ようと思えば得られます。
Googleで「2020 gift ideas」と調べてみてください。クリスマスに照準を絞るなら「2020 gift ideas Christmas」とやるといいと思います。
検索結果には色々なサイトがヒントを提示してくれています。
こうしたサイトを見て、自分の事業で取り扱っているものがなかったとしてもがっかりすることはありません。こうしたサイトが提示しているのは「ヒント」であって「答え」ではありません。なにかヒントを得て、こうしたサイトが提案している内容に近づけられるアレンジや商品説明の文言を工夫するなどすればいいのです。
11月は本番です。いまからじっくり戦略を練りましょう。