こんにちは。ジェイグラブの横川です。
韓国は、日本やアメリカと同じ90年代後半にはECが盛んになっていて、韓国資本のECプラットフォームと、外資系プラットフォームが激しく競争し、入れ替わりが激しかったですが(今もですが)、知名度のあるところに極端に集中し、競争が滞る日本に比べると、競争らしい競争が行われていて、日本から撤退せざるを得なかった外資プラットフォームにいた自身としては、お隣が健全な競争原理が働いていそうで羨ましく思ったものです。
さて、今回は韓国の大手経済メディアの毎日経済が報じたニュースで、日本製品が勢いよく売れているという内容です。
Eコマースプラットフォームのロッテオンが先月オープンした日本直売館が今月に入って売上が30%増加し人気を得ている。 最近の円高と地震の影響で日本旅行に対する人気が下火になった中で、日本に行かなくても直接購買を通じて日本のコスパの良い商品を購入できるためだ。
18日、ロッテオンによると、同チャンネルの日本直売館の8月第2週までの売上(8月1~15日)は前月同期比で30%以上増加した。 この期間、消費者の間で反響の大きかった商品は、1位の「専科パーフェクトホイップ」と2位の「一蘭とんこつラーメン」だ。 続いて「龍角散のど飴」(3位)、「越後ふんわり名人きな粉餅」(4位)等が販売順位上位に上がった。
ロッテオンは8月31日まで「日式ショッピングツアー」プロモーションを行う。 最大18%まで即時割引特典と5%重複割引クーポン、10%の決済割引特典を追加で受けることができる。 7万ウォン以上からは送料が常時無料だ。
これに先立ってロッテオンは先月1日、ロッテ免税店と手を組んで日本直売館をオープンした。 すべての商品は東京で最大規模の市内免税店である「ロッテ免税店銀座」が提供するため、100%正規品が保証されたものが購入できる。
これまで韓国内での日本製品の直接購買においては、Qoo10が最も多い物量を担当してきた。 ロッテオンはQoo10掌握していた日本の直売市場に進出し、信頼度の高いプラットフォームで下半期に新しい突破口を作るという戦略だ。
ロッテオンブランド品海外直売チームのイム・ジンヒMDは「早い在庫の回転のため、商品の専門家を日本に派遣する一方、パートナー社を通じて商品品目を大幅に拡張する計画」だと話した。
参考:https://www.mk.co.kr/jp/business/11095223
https://www.mk.co.kr/jp/business/11095080
おわりに
ロッテオンの公式サイトによれば、「1996年に韓国初のオンライン総合ショッピングモールとしてロッテドットコムを誕生させ、2018年にロッテショッピングの事業部を新しく立ち上げて、2020年4月には、ロッテの統合オンラインショッピングプラットフォームである「ロッテオン(ON)」を公開した」とあります。「ロッテオンでは百貨店の商品、生鮮食品、電子製品など、ロッテの系列会社の商品からオープンマーケット商品まで一度に検索し、購入することができます。」とあります。一見すると、ロッテグループ企業が仕入れから販売をするスタイルのように見えますが、実際にロッテオンを見てみると、日本の個人事業主や法人でもアカウントを開いて事業を始められそうです。
そういえば、韓国への越境ECをという相談を受けることはほとんど無いですね(私自身そんなに詳しくないですが)。市場=人口で考えれば、確かに大きくないですが、インバウンドと越境ECの親和性は高いことが政府や大手民間シンクタンクの調べでも明らかなわけで、それで見れば日本への旅行者の割合では韓国人は多いですし、経済力もありますから、短中長期それぞれの視点で考えると、短期的に見ても韓国は面白いエリアのようには思います。