東南アジア・台湾で人気を誇るECプラットフォーム「Shopee」の日本法人であるショッピージャパン株式会社が、Shopeeの現地ユーザーが美容商系の商品を購入する際のカスタマージャーニーについて調査を実施し、PR-TIMESへ分析結果を発表しました。
Shopeeが消費者の美容商品におけるカスタマージャーニーについての調査結果を発表
日本越境商品において、美容カテゴリーは常に売れ筋カテゴリー上位を維持しており、各マーケットで非常に需要があることが分かっています。美容系の商品を販売している日本越境セラーが更に活躍できるよう、現地購入者の美容商品に関するカスタマージャーニーについて以下の通り調査を行いました。
調査概要
調査概要:東南アジア及び台湾における美容系商品の購入意向調査
調査対象:過去6ヶ月に美容系商品の購入履歴のあるShopee現地ユーザー
調査方法: Shopeeアプリ内調査
調査期間:2023年9月1日~2023年9月15日
有効回答数:約16,000
Shopeeで美容系商品を購入することが好まれている
76%のユーザーは、Shopee以外で欲しい商品を見つけた場合でも、Shopeeで美容系商品を購入する傾向があることがわかりました。
他のプラットフォームではなく、Shopeeで美容系の商品を購入する理由Top3は: ・価格が安い(83%) ・商品情報が分かりやすい(79%) ・プラットフォーム及びセラーが信頼できる(75%) |
Shopeeではなく、他のプラットフォームで美容系の商品を購入する主な理由は: ・ライブストリームでのデモンストレーションが良かった (31%) ・インフルエンサーがオススメしていた(24%) |
現地のユーザーはShopeeで美容系の商品を発見するために様々な機能を駆使していますが、主にサーチ機能(62%)とフラッシュセールページ(35%)が利用されていることがわかりました。
Shopeeで美容系の商品を購入する多くのユーザー(78%)は、ある程度事前に買いたい商品が決まっており、多くのユーザーが購入意欲を持っていることがわかりました。
多くのShopeeユーザーは美容系の商品を購入する頻度が比較的高く、54%のユーザーが月に1回以上美容系商品をShopeeで購入していることがわかりました。
まとめ
商品を発見される機会を増やす:
調査結果によると、現地のユーザーは強い購入意欲を持ちながらShopeeを閲覧し、主にShopeeのサーチ機能経由で美容系商品を発見していることがわかりました。その上、ユーザーはライブストリームで紹介された美容系商品や、インフルエンサーに推奨された商品に強く興味・関心を持つ傾向があることもわかりました。
日本越境セラーは、Shopeeのキーワード広告を使用してサーチページで広告を出したり、Shopeeライブで商品を紹介したり、Shopeeのアフィリエイトマーケティングシステムを活用してインフルエンサーの力を借りることでことで、より多くのユーザーに商品を発見してもらう機会を増やすことができると言えます。
購入意欲を高める:
ユーザーがShopeeで美容系商品を購入するのを好む理由として、安さ、商品情報のわかりやすさ、そしてプラットフォームへの信頼感が主にあることがわかりました。
日本越境セラーは、送料無料や価格割引券、フラッシュセールなど、より多くのプロモーションを実施することで、自発的に購入される機会を増やし、最もお得な購入方法を探している消費者の購買を促進することができます。さらに、プリファードセラー及びモールセラーの資格を獲得することで、信頼感を上げ、現地ユーザが高単価の商品であっても購入してもらえる仕組みが構築できると考えています。
出典:PR-TIMES ショッピージャパン株式会社(Shopee Japan)寄稿
おわりに
弊社運営の「j-Grab Mall」も連携しているShopeeは、東南アジアNo.1のECモールとなりましたが、とはいえ欧米のeBay、Walmart、Amazonと比較すると購入平均単価が1/2〜1/3とまだまだ低い状況です。
例えばAmazon.comでは、Upgraded Points の調査によると、アメリカ人は月に91.75ドルをAmazonに費やしていることがわかりました。
エレクトロニクスとテクノロジーが最も人気のあるカテゴリーであり、アメリカ人の 55% がこれらの商品をAmazonで購入しています。その他の人気の購入カテゴリーには、衣類とアクセサリー (48%)、洗面用品とパーソナルケア用品 (42%)、キッチンと家庭用品 (41%) があります。
eBay.comに目を向けると、Statistaの調査によれば2021年の情報になりますが、アメリカのeBay利用者の平均消費額は約700ドルです。主に人気のカテゴリーは車用品やバッグ、時計、スニーカー、トレーディングカードなど趣味関連のものが多く、100ドル以上のスニーカーを購入するアメリカ人購入者の平均消費額は約2,400ドルという結果が出ています。
ECモールによって売れる商品にも偏りがありがちですが、Shopeeではどちらかというと女性に強いモールであること(男性向け商品の動きがよくない)、記事でも「Shopeeで美容系商品を購入することが好まれている」とあるように、単価の低い化粧品やコスメ商品はよく売れていますが、3千円を超えてくる商品の売れ行きは俄然厳しい状況にあります。東南アジアシェアNo.2のECモールLazadaも同様です。
よって越境EC事業者で売上重視戦略の方は欧米狙いで、これからの成長&新市場に期待して自社でNo.1を狙う方はやや投資的な意味合いで、ShopeeやLazadaへの参加はあるかと思います。