こんにちは。ジェイグラブの横川です。
以下に紹介するデータは米国のものですが、既に始まっている年末商戦では、ほぼ8割以上の消費者が中小企業から商品を買い求めるという結果になっています。これは日本企業にとっても朗報と言っていいでしょう。なぜなら、中小企業は国籍を問わず、多くの消費者にとって、信用に足るかどうかわからないブランドのない売り手であり、その点で外国企業とも差がないからです。そのため、やり方次第で外国企業や大手企業をも凌駕するチャンスもあるのです。実際、越境ECでは大手ですら太刀打ちできない個人アカウントというのも存在します。
そうした状況にするには、何よりもスピードとマインドセットの変更です。
あえて乱暴な表現を使うなら、「データを確認しないと動けず、データを見ても決断できず、細かいことを気にして御託を並べるのが得意な担当者のいる企業」はもう不成功が約束されていると言っていいということです。ごちゃごちゃ言っていないでさっさとやるが正解です。この方法なら失敗したとしても傷は非常に小さいのです。
消費者の84%が、今年のホリデーシーズンは中小企業から買いたい
このホリデーシーズン、消費者は新しい中小企業を探している。コンスタント・コントラクト社とアセンド2社による新しい調査によると、消費者の84%が、今後2ヶ月以内に中小企業の商品ページを訪問する可能性があると回答した。
さらに、87%の消費者が、ホリデーシーズンに中小企業(従業員数250人以下と定義)のサイトを訪問し購入した後、年間を通じて他の時期に再訪する可能性が高いと回答しています。
気になる理由
アマゾンプライムデーのような年明け早々のプロモーション期間は、大手チェーンとeコマース大手が、お買い得品を求める消費者を奪い合う。ホリデーが近づくにつれ、これらの小売企業は再びあらゆる手段を講じるだろう。しかし、第4四半期には、消費者は中小企業からの購入にも関心を示している。この調査は、小売業をはじめとする米国の中小企業の意思決定者500人と、米国の消費者500人を対象に実施されたもので、この時期の中小企業の勝負強さを示している。
年末商戦のプレッシャー
多くの中小企業にとって、ホリデーは明暗を分ける。
- 小売およびeコマースの中小企業の75%は、年間売上目標を達成するために年末商戦の顧客に大きく依存していると回答している。
- 調査対象となった全中小企業の73%は、年間売上の4分の1以上をホリデー期間に依存している。
- 小売中小企業の58%が、ホリデーシーズンの顧客はビジネス全体の成功にとって「非常に重要」であると回答。
成長戦略
中小企業は、最も活用しているマーケティング・ツールを次のように回答している:
- パーソナライズされたEメールとテキスト(52%)
- ソーシャルメディア広告(42%)
- セールや割引(40%)
新年の顧客維持
中小企業のほぼ全員(93%)が、新年度の顧客維持は重要だと考えている。しかし、自社の戦略が「非常に効果的である」と答えたのはわずか18%。また、調査によると、14%は顧客維持戦略を全く持っていない。
なぜなら、消費者はホリデーシーズン中に訪問した中小企業から返事をもらいたがっているからだ。消費者の81%が、年末年始に訪問した中小企業からEメールやメールを受け取ることを、他の時期に訪問した中小企業から受け取るよりも歓迎すると回答している。
半数以下(49%)の消費者は、購入後に中小企業からメールを受け取ったと回答した。また、27%は、初めて中小企業を訪問したり購入したりした後は、その企業から二度と連絡をもらわないと回答している。
参考:84% of consumers want to buy from small businesses this holiday season
おわりに
IMFの定義する経済先進国は39カ国ありますが、一人あたりGDPで日本は27位と下位になっています。そして名目GDPも4位に転落しました。
一人あたりGDPが下からは数えたほうが早いのに、名目GDPはまだかろうじて上位にいるのは、様々な理由はありますが、わかりやすい理由は「人口が多いから」です。
しかし、その人口がもうキープできないのがわかっているので、この先、このままでは5位以下の転落もあっという間でしょう。越境ECはこれらのネガティブな要因のすべての解決策にはなりませんが、すこしは食い止めることのできる手段です。もう時間がないのにグダグダやっているマインドセット出来ていない企業が多いのが現状で、正直、個人の感想を言うと、越境ECで食い止めることも難しいのではないかと思い始めています。