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越境ECブログ

米国消費者の9/10が、積極的な活動を支援するブランドを好む

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

近年、ヨーロッパでは、SDGsの影響もあり、ECでの一回の取引に関わる二酸化炭素排出量を金銭に換算して負担するカーボンオフセットの流れが進行しつつあります。

また、欧米ではチャリティーも盛んに行われ、企業の社会貢献に賛同できると積極的に支援購入する動きがあります。

今回はそうしたミッションを持って創業した企業のストーリーを紹介します。


米国の消費者の10人に9人が、積極的な活動を支援するブランドを好む

今、消費者はこれまで以上に、持続可能な活動を実践している企業や、自分たちと似た価値観を共有する企業に投資している。ミッションを持つ企業は、より多くの成功を見出し、よりロイヤル・カスタマーと結びついている。

アトランタのBLKメン・コーヒーは、一から意図して作られたビジネスが成長し、大成功を収め始めている例だ。「コーヒーは、アメリカだけでなく、世界中の人々をひとつにするものです」と、ニューオリンズで祖父母や家族とコーヒーを飲んで育った創業者のダリン・クックは言う。
クックは、9時から5時までの会社勤めを辞め、BLKメン・コーヒーという、製品と目的を持った会社を立ち上げた。「ミッションは、アメリカの黒人男性に敬意を表し、進歩を促進することです」とクックは言う。
クック氏は、一度顧客が彼の製品を試してみると、そのような顧客がより多くを購入するために戻ってくる割合が高かったと述べた。顧客は全国どこでもコーヒーを注文することができますが、最も重要なのは、各購入からの収益が直接全国の近隣に投資しているグループを支援することだとクックは述べた。

ケビン・ブラウンズ・メンズ・コーヒー・トークやフィラデルフィアのブラック・メン・ヒールのようなグループである。ブラウンズのグループは、BLKメンズ・コーヒーからの支援を受けて、人々が仕事を得て生活を向上させるためのリソースにアクセスするのを助ける定期的なイベントを主催している。「私たちはまた、メンタルヘルス・スクリーニングも行っていますが、それ以外にも、ボランティア弁護士のグループが、そもそも事件を起こすべきでなかった人々の記録を消すために働く、罪状抹消クリニックも行っています。彼らは仕事や住まいを妨げられてきたんだ。雇用主も来ていました。その場で雇用しています」。

クックは、このようなパートナーシップによって、アメリカにおける黒人男性のイメージにポジティブな光が当たることを期待していると語った。「救われるのを待つのでも、何かが起こるのを待つのでもなく、自分たちが自分たち自身の解決策になれるのだと力を与えられるようになることです」と言う。

コンサルティング・グループのウェビナー・ケアが2023年に発表した報告書によると、消費者の85%が、自分が関心を寄せる活動を支援している企業をより高く評価しており、消費者の92%が、社会貢献を行っている企業の製品を購入したいと回答している。

「人々は、自分の稼いだお金で何をしているのか知りたがっているのです」とクックは言う。ビジネスを最初から意図的なものにするという使命を達成するために、クックは世界中の有色人種農家からコーヒー豆を調達するようにした。クックは、いつかBLKメンズ・コーヒーのオンラインストアを、BLKメンズ・コーヒーがホストとなり、システマティックな変化につながる会話を促進できるような、実店舗のコーヒーショップに変えることができるよう、このことが顧客の共感を得ることを望んでいると語った。「私がBLKメンズ・コーヒーを通じて変化を呼び起こしたように、他の人たちも自分の夢を追いかけ、本当に恩返しをするようになることを願っています。それがこの世界で大切なことであり、社会への貢献なのです」とクックは語った。

参考:9 in 10 US shoppers prefer brands backing positive causes


おわりに

小耳に挟んだことなのですが、「チャリティでは売れない」とアドバイスするコンサルタントもいるそうです。確かに金儲けとチャリティを一緒くたにするのは問題ですが、会社の知名度を上げるブランディングという目的の方をチャリティでは重視すべきで、「ウハウハ左うちわで今夜は銀座で豪遊だ」のためのチャリティではいけません。企業HPには、(おそらくコンサルが指示するのでしょう)理念が書かれています。しかし、どうも指向性が曖昧でなんだかわからない物が多いです。たいした使命感もないのでしょう。

しかし、日本企業は自身を知ってもらう手段として、ひたすら広告に金を使ったり、相手とのコミュニケーションを拒んだ独り言SNSばかりです。欧米圏ではいかにチャリティが重視されているのか知らなさすぎですね。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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