こんにちは。ジェイグラブの横川です。
アジア地域にECで進出したいと考える企業なら、6月18日と11月11日がどんな日か知っているのはもはや常識だと思います。
6月18日は中国のECモール、亰東の創業日で、セールが行われる日です。
11月11日はダブルイレブン、独身の日などと言われ、大きなセールイベントが行われる日です。どちらも中国発祥のイベントですが、もはや中国を飛び出して、その周辺地域にも影響をおよぼすほどになってきています。
では、東南アジアにはそういう日がないのでしょうか?
これまでは中国が地理的に近いこともあって、中国の上記イベントに相乗りする傾向が強かったのですが、ついに今年、2023年は東南アジア独自の共通セールスイベントの日取りが決定しました。
東南アジアにECで進出したいと考えている企業は、その日に照準を合わせて準備することも忘れないほうがいいでしょう。
ASEAN初のオンラインセール開催日が8月8日に決定
ASEANは、電子商取引を通じた国境を越えた貿易を促進するため、8月に初の地域全体のオンラインショッピングイベントを開催するとのことです。
ASEANの新議長であるインドネシアが最近、消費者や中小企業を巻き込んでASEAN加盟国間の電子商取引を促進するためのアイデアを提案しました。旗艦イベントは、8月8日のASEANデーに開催される予定です。「ASEANオンラインセールデーは、ASEANの優れた製品を特別価格で提供する予定」だとのことです。
ASEANの電子商取引は、ソーシャルメディアの普及とスマートフォンの普及により、ここ数年で急成長を遂げています。アリババなどのグローバルなオンライン販売ネットワークは、この地域の膨大な数のオンラインバイヤーを引きつけています。
GoogleとTemasek、E-Conomy SEA 2018の調査によると、ASEANにおけるインターネットベースの経済は、オンライン旅行、eコマース、オンラインメディア、ライドヘイリングサービスにおいて720億米ドルに上ると推定されています。また、2025年までに東南アジアのインターネット経済が2400億米ドルを超える可能性があると予測しています。
ASEANの新議長のインドネシアは、ASEAN加盟国間のデジタル格差がさらに縮小されるよう、デジタル開発を優先しています。ITの活用は、貿易の円滑化にもつながるからです。
2019年、ASEAN経済閣僚(AEM)は、ASEANにおける電子商取引の成長を促進し、加盟国間の協力を深めることを目的とした「電子商取引に関するASEAN協定」に署名しました。その目的は、電子商取引の利用を発展させ、強化するとともに、電子商取引の利用において信頼と信用を得る環境を作ることである。
ASEANにおける電子商取引の可能性を高めるため、政府関係者は、税関、輸送円滑化、消費者保護、基準・適合性などの貿易や国境を越えた取引を担当する機関や、零細・中小企業との協議を重ねてきました。
関係者によると、彼らの議論と提言は、今年末のASEANデジタル経済フレームワーク策定のための首脳声明の一部となる予定です。
参考:First ASEAN online sale day is fixed for Aug 8th
まとめ
物流インフラや、不正の少なさという点では日本を基準に考えると、東南アジアはまだまだ何が起こるかわからない博打に近い側面もあったりするのですが、それもあるいみ当たり前と想定して動く必要があります(日本が異常にこの点でしっかりしすぎてるんです。とてもいいことなんですが。)
しかし、経済成長やECに従事する人たちのパワーや熱意は、実際に東南アジアに行くと、凄まじいものを感じ、日本は完全に日の沈む状態になってきつつあることを実感せざるを得なくなります。こうした国境を超えた地域統一イベントを行おうという話題が起き、実際に決定させるあたり、今後の東南アジアが非常に楽しみです。