こんにちは。ジェイグラブの横川です。
越境ECはBtoCを連想する人が多いですが、実はBtoBの方のが規模が大きいです。
世界的に人流が回復してきて、リアルでのビジネスも増えつつありますが、コロナ禍を通して、海外では「リモートはやむを得ないものだった」から「効率的な部分もあった」と評価しています。それ故、コロナが明けても働き方が完全に元に戻ったり、ECがしぼむという予測はされていません。
もちろん、オンラインに向かない職業もあるわけですが、オンラインで済むものはオンラインのほうが効率的だと考えられる合理的思考が海外にはあります。
生産効率が悪いと言われ続けている日本企業では、コロナが明けたらよほどのことでもない限りリアルにこだわる企業が増えそうな気がします。冷静に考え直したほうがいいと思いますけどね(個人的な意見です)。
今回、BtoBはECが主流であるという調査結果があることを紹介します。島国の日本にとってはこの傾向は非常に追い風に思います。
B2BのバイヤーはECでの購入を好む
米国のB2Bバイヤーの大多数は、対面、電話、その他の購入チャネルよりもECを好むようになりました。これはマッキンゼーの調査によるものです。「B2B Pulse」シリーズの「B2B ECの5大神話を打ち砕く」で、マッキンゼーはB2Bバイヤーがデジタル取引を敬遠しているという考えが過去のものであることを伝えています。
2021年だけでも、米国の多くのバイヤーが対面からオンラインにシフトしています。卸売業者、流通業者、製造業者は調査の中で、ECは現在最も効果的な販売チャネルであると述べています。
2022年1月にStatistaが発表したリサーチは、マッキンゼーの調査結果を裏付けています。Statistaは、B2BプラットフォームのSana Commerceと共同で、2021年8月に世界のB2Bバイヤー1,200人を対象に調査を実施しました。回答者の50%が、ECを「最も利用する」購入チャネルであると回答しています。
マッキンゼーの調査では、B2Bのサプライヤーに対して、対面販売と比較した場合のECの優先順位について、次の4つの主要な機能について質問しています。(i) 商品とサービスの提供状況、(ii) warranty(対象物に対する保証)とguarantee(売買契約に基づく履行など、行為に対する保証)、(iii) 出荷と配送オプション、 (iv) パーソナライズされたレコメンド
ほとんどの回答者は、4つの機能すべてにおいて、ECの能力は対面販売と同等かそれ以上であると回答しています。
B2BのバイヤーがECを利用するのは少額の購入に限られるとする見方もある。マッキンゼーの調査は、そのような考えも払拭するもので、バイヤーに対して、1回のオンライン取引での最大金額を開示するよう求めた。回答者の77%は、1回のオンライン取引で少なくとも5万ドルを購入すると回答している。また、20%の回答者は50万ドル以上、15%の回答者は100万ドルの注文をオンラインで行うと回答しています。
参考:Charts: B2B Buyers Prefer Ecommerce
おわりに
コロナ禍はリモートワーク、オンラインミーティングが多くなりましたが、事業の説明をする、相手の悩みを聞き、ヒントや回答を伝える、といったミーティングはオンラインで十分と感じています。オフラインのほうがいいなと思うのはブレインストーミングなど意見を出し合うミーティングくらいかなと思いました。
また、メールやチャットは複数立ち上がっていても、読む・打つという作業に集中できるので、効率がいいのですが、電話は仕事を強制的に中断され、しかも聞く・話すという脳の別の部分を使うので、非常に効率が悪いなと思っています(個人的な意見ですが)。