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越境ECブログ

Amazon(アマゾン)、Shopify(ショッピファイ)対抗策をアメリカから開始

こんにちは。ジェイグラブの横川です。

アマゾン(Amazon)がショッピファイ(Shopify)を意識した新しいサービスを先週発表しました。まずはアマゾンを利用しているアメリカのセラーから順次招待制で始めるようですが、1年くらいで外国のユーザーにも広がるでしょう。外国ユーザーにも広げないことには発表した意味があまりありませんし、シビアな世界で負けやすいのろのろした日本の企業と違い、外国の企業はスピードと意思決定が早いので、そのくらいの期間で門戸を広げるだろうと思っています。

海外ではブルームバーグが日本時間の22日に報道し、日経新聞の速報でも報道されたので、ご存じの方もいるかと思います。このブログでは海外ブルームバーグの記事の要約をお知らせします。直下のリンクは日経新聞の速報のリンクです。
参考:Amazonの無料配送特典、外部ECサイトでも提供

アマゾン、新サービス「Buy With Prime」でライバルのショッピファイを標的に

米アマゾンは、急成長している競合のショッピファイの勢いを鈍らせる動きの一環として、アマゾン加盟店が自身のECサイトからアマゾンに出品した商品を直接販売できるようにすると発表した。

この新機能「Buy With Prime」は、アマゾンの決済サービスとフルフィルメントサービスを組み合わせ、外部のECサイトのチェックアウト時に利用できるようにするもので、消費者はアマゾン・プライム会員として即日配送やその他の特典を受けられるようになる。この機能は招待制で、利用店舗はアマゾンに手数料を支払うことになるが、その金額は明らかにされていない。

(アマゾンに参加する)小売業者は、アマゾンのプラットフォームで商品を販売する何百万もの(競合)販売業者と緊張した関係にある。EMarketerによると、アマゾン加盟店はアマゾンの米国内の消費者にアクセスできることを享受しており、アマゾンは今年、4450億ドルを消費されると見られている。しかし、多くの販売業者は、アマゾンが顧客との関係を管理し、販売契約において(アマゾンに有利な)条件を決定することを不満に感じてきた。

ショッピファイは、自社ECサイトを通じて消費者に直接販売することを好む業者のための手段として登場した。アマゾンは、ショッピファイが苦戦している分野である迅速な配送を売りに、この新サービスで差別化することを狙っている。

一方ショッピファイは、自社のフルフィルメントサービスを拡大するために、配送の新興企業であるDeliverrの買収を交渉中であると、この件に詳しい関係者は述べている。

アマゾンは、Eコマースの成功を自社プラットフォーム以外に拡大することにも注力してきた。2013年に決済サービス「Amazon Pay」をはじめ、アマゾンに保存された決済情報を使って他のサイトで買い物ができるようにした。2015年には、ショッピファイに似た独自の店舗をオンラインマーチャントに作らせるサービスの試みであった、アマゾン・ウェブ・ストア事業の閉鎖をしていた。

参考:Amazon Targets Rival Shopify with New ‘Buy With Prime’ Service

さいごに

この記事中に書かれている内容を読むとこういうことだと理解できます。

まず、アマゾンに出品することが前提で、そこにでているものを自社サイトでも販売できる。
自社サイトで注文が入ったら、実質的にアマゾンで注文を受けたことと同じなので、アマゾンが提供する決済システムで商品代金は受け取ることができ、配送もアマゾンの倉庫から配送できる、と。

メリットは、自社サイトに表示してある場合、ライバルと比較されにくいということでしょう。

ただ、ブルームバーグの記事にあるように、この新サービスの手数料などが未発表である点が気になります。普通にFBAでアマゾンを利用していても結構な手数料がかかりますから、それに強烈に手数料が乗るようなら難しいでしょう。

まずは、米国のアマゾン利用企業のいくつかを招待してテストしてみるということでしょうから、日本の企業が使えるようになるのは、もう少し先でしょう。

Writer 横川 広幸

横川 広幸 取締役 越境ECコンサルタント eBayJAPAN創業時に法人営業、マーケティングに従事。eBayに連携した越境ECサイト “Tokyotrad” で日本の仏具を世界86カ国に販売。自らの越境EC成功体験を越境ECアドバイザーとして日本全国でセミナー講演や個別相談を行う。

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