こんにちは。ジェイグラブの横川です。
ECで売上が上がらないのは、「人がやって来ない」の一点に思ってしまいがちです。
商品は間違いなくしっかりしている、自分も一生懸命やっている、なのに人が来ない。それはプロモーションが足りない、SEOがうまく行っていない、という点に原因を求めがちです。確かにこの2点が機能していないと売上増加には繋がりにくいのは事実です。
しかし、SEOはページ全体の質の良さに関係してきますので、検索してほしい単語を押し出すなど、小手先技に執心しても大きな効果は現れにくいです。それに、誰でも連想しがちなワードというのはいわゆる「ビッグワード」というものであり、そうしたワードでは、認知度の高い商品が検索上位になりやすくなります。
プロモーションでも”真水”を数回投じて人を待つだけでなく、マメなSNS発信などで時間を掛ける必要もあります。結局のところ、最近のSEOやSNSは地味な活動の蓄積が最も高い効果を出すようになってきています。
売上が上がらないのは、プロモーションやSEOだけではありません。そうした対外的アピールに足るネタの足りなさ=コンテンツの貧弱さも影響しているかもしれません。
ただ、陳列してあるだけのお店より、割引をしてくれる、おまけを付けてくれるなど販促コンテンツの多いところ、ユニークなところには人が人を呼び盛況になっていると思います。そうした工夫がないままでは売上はがりません。
「ネットはわからない」を言い訳にする人が多いですが、HTMLだの、PHPだのスクリプトやコードなどについてはそうかも知れませんが、「物を売る」という活動そのものはオフラインのそれと何ら変わりません。相手は「人」なのですから。そこで、自分が客になったつもりで、自身のサイトを見てみて、楽しいコンテンツがあるかどうかをチェックしてみてください。
過去に何度もそうした記事を挙げていますので、参照してみてください。
・ eコマース、たったひとつのことで成功か失敗が決まる・ 百聞は一見に如かず。ロールプレイングしてますか?
今回は、顧客目線のコンテンツのひとつである、ギフトガイドについてまとめた記事を紹介します。
ECにユニークなギフトガイドを作成する方法
なぜECサイトにギフトガイドを作成する必要があるのでしょうか?
ギフトガイドは、お客様がどの商品をギフトとして購入するかを簡単に決めることができるだけでなく、他にも多くの目的があります。ここでは、ECサイトにギフトガイドを作成すべき理由をいくつかご紹介します。
ギフトガイドでブランド認知度アップ
ギフトガイドを作成する最も重要な理由の一つは、ブランド認知度の向上です。特にホリデーシーズンには、ギフトガイドが人気のコンテンツとなります。ギフトガイドは購買意欲を高めるのに役立つため、消費者はネットワークで共有することができます。その結果、ブランドの認知度を高めることができます。
ギフトガイドで売上アップ
ビジネスに関わるすべての活動は、最終的に収益に影響を与えなければなりません。だからこそ、EEサイトにギフトガイドを導入する必要があるのです。優れたギフトガイドは、あなたのECサイトの売上を増加させるのに有効なツールとなります。
ギフトガイドはブログやSNSのコンテンツになる
ECサイトのギフトガイド作成に投資すべきもう一つの理由は、ギフトガイドがブログの魅力的なコンテンツになることです。また、ソーシャルメディアへの投稿にも適しています。その結果、ターゲット層との高いエンゲージメント率を維持することができるのです。つまり、ギフトガイドは、マーケティングや販売に関する多くの目標を達成するのに役立ちます。
ECにユニークなギフトガイドを作成する方法
ギフトガイドとは何か、なぜECでギフトガイドが必要なのかを理解していただいた上で、どのように作成すればよいのかをご紹介します。
1. ターゲットを特定する
ターゲットの調査は、ギフトガイドを作成する上で最も重要なステップの一つです。というのも、正確なバイヤーペルソナを作成するには、ターゲットを知ることが重要だからです。
魅力的なギフトガイドにするためには、ターゲット層を十分に理解して、パーソナライズされた提案をする必要があります。
そのためのヒントをいくつかご紹介します。
デモグラフィックデータの収集
デモグラフィックデータとは、ターゲットとなる人々の身体的属性を指します。例えば以下のようなものがあります。
- 年齢
- 性別
- 配偶者の有無
- 職業
- 住んでいる地域
ターゲットのサイコグラフィックデータの理解
サイコグラフィック・データとは、ターゲットの
- 価値観
- アティテュード
- 関心事
- 性格的特徴
- 信念
を指し、デモグラフィックデータとサイコグラフィックデータは、お客様のニーズ、願望を理解するために不可欠です。その結果、パーソナライズされた商品を提案することで、関連性の高いギフトガイドを仕立てることができます。
2. ギフトガイドに掲載する商品を選ぶ
ターゲットを理解したら、次のステップとして、ギフトガイドに掲載する商品を選びます。豊富な顧客データを持っていても、ギフトガイドに掲載する商品を選ぶのは大変な作業になります。ギフトガイドに掲載する商品を選ぶ際のヒントをいくつかご紹介します。
販売データを見る
商品を選ぶ際に最も効果的なのは、自社の販売データを見ることです。データを見れば、次のようなことがわかります。
- 購買傾向と習慣
- 人気商品
- ユニークなセグメント
自社の販売データ以外にも、Google Trendsのようなツールを活用して、ニッチな分野での新たな機会を特定することもできます。
お客様に聞く
ギフトガイドに何を掲載すべきかを考えるもう一つの効果的な方法は、お客様に聞いてみることです。そのためには、アンケートや投票、クイズなどのインタラクティブなコンテンツを活用するのが一番です。アンケートや投票、クイズなどのインタラクティブなコンテンツを活用すれば、お客様の好みを把握することができます。インタラクティブコンテンツを活用するには、インタラクティブコンテンツツールに投資することです。また、お気に入りのソーシャルメディアチャンネルで投票を行うこともできます。
ギフトバンドル(組み合わせ)の作成を検討する
ギフトガイドに何を入れて、何を入れないか迷っていませんか?それなら、ギフトバンドルの作成を検討しましょう。
ギフトバンドルは、貴社の製品ラインアップを紹介する優れた方法です。バンドルを効果的にするには、適切な組み合わせを得る必要があります。適切な組み合わせを得るためのヒントとしては、バンドル化が挙げられます。
- 自社製品の中で補完的な製品
- クロスセルに成功した製品
- 売れ筋商品と売れ筋商品の組み合わせ
また、同じ製品を販売していないが、同じような顧客層をターゲットにしている他のブランドとのコラボレーションも考えられます。
サプライヤーに相談する
ギフトガイドに掲載すべき商品を知るためには、サプライヤーを活用するのもひとつの方法です。在庫の中で動きの早い商品や、話題性のある商品を聞いてみましょう。ギフトガイドを成功させるには、どの商品がそのシーズンに適しているかを知ることが大切です。ターゲット層に響く商品を掲載するために時間をかけましょう。
3. ギフトガイドのヘッドラインは、感情を呼び起こし、行動を促すものにする
他のコンテンツと同様に、ギフトガイドを成功させるには強力なヘッドラインが必要です。時間をかけて、以下のような見出しを作りましょう。
読み手の感情を喚起する
ギフトの購入は、通常、感情に左右されます。お客様がギフトを買うときは、ほとんどの場合、感情的なつながりのある人のために購入します。そのため、感情的なインパクトを与えるようなギフトを求めます。だからこそ、ギフトガイドのヘッドラインは、ターゲットの感情を呼び起こすものでなければなりません。
このようなヘッドラインを作るには、パーソナライゼーションを利用します。”you “という言葉を使って、お客様に直接語りかけます。また、読者の感情的な反応を引き起こすような言葉を使うことで、感情を呼び起こす見出しを作ることができます。
読者に行動を起こさせる
ギフトガイドの見出しは、読者に行動を起こさせるものでなければなりません。そのためには
- アクティブボイス(能動的な表現)を使い、パッシブボイス(受動的な表現)を避ける
- パワーワードも使う
- ギフトガイドを読むことで得られる利益のイメージを描き提供する。
ターゲットとなる読者を惹きつけ、大切な人や同僚に贈る最適なギフトを探してもらうためには、優れた文章のヘッドラインが不可欠です。
4. 良質な商品画像をつかう
お客様がギフトガイドをクリックしたら、すぐに注目してもらわなければなりません。そのためには、高品質な商品画像を使うのが一番です。
人間は視覚的な生き物で、テキストよりも画像の方が早く処理できます。ギフトガイドの理解を容易にさせるには、画像こそ読者がギフトガイドを読みやすくするための優れた方法です。
人はインターネットで見つけた役立つ情報を共有するのが好きです。高品質の画像を使用すれば、ギフトガイドを気に入ってくれた人がシェアしてくれる可能性が高くなります。
まずは、メーカーの製品画像を入手することをお勧めしますが、プロのカメラマンを雇って、自分で撮影するのがより良い方法です。そうすれば、商品を自分の好きな場所に置いて、オリジナルの画像を作ることができます。
5. ギフトガイドのフォーマットを決める
ギフトガイドには様々な形、サイズ、スタイルがあります。自分で作成しようと思ったら、ガイドに最適なフォーマットを決めなければなりません。ギフトガイドのフォーマットの例は以下の通りです。
- ブログ記事
- スライドショー
- インフォグラフィック
- ビデオ
- ソーシャルメディア投稿(Instagramの投稿など)
どのコンテンツフォーマットを使えばいいかわからないという場合、以下の要素がヒントになります。
訪問者属性
どのようなコンテンツフォーマットを使用するかを決定する際には、常に最初の判断材料となるのが訪問者です。ブログやソーシャルメディアのアナリティクスをチェックして、どのタイプのコンテンツが御社の訪問者に受けがいいかを確認しましょう。
ニッチ(最適なエリア)
最後に、ギフトガイドのフォーマットに影響を与えるもう一つの重要な要素は、ニッチです。ビジュアル重視が御社にとって重要であれば、それがコンバージョンを促進する上で大きな役割を果たすためテキストはほとんど必要ないかもしれません。
6. ギフトガイドを販売する
ギフトガイドの準備ができたら、いよいよ世界に向けて発信していきましょう。ギフトガイドに目を留めてもらうにはどうすればよいでしょうか?ここでは、ギフトガイドを適切な視聴者に売り込むためのヒントをいくつかご紹介します。
ソーシャルメディアで共有する
ギフトガイドに最適なマーケティングチャネルのひとつがソーシャルメディアです。月間アクティブユーザー数が36億人を超えるソーシャルメディアは、世界の人口の半分以上にアクセスすることができます。しかし、それだけではありません。特に有料広告の場合は、理想的な顧客像に合致した人に向けて、キャンペーンのターゲットを絞ることができます。
メールリストへの配信
ギフトガイドのもうひとつの優れたマーケティングチャネルは、Eメールです。メールは最も古く、最も基本的なデジタルマーケティングチャネルのひとつですが、ギフトガイドのマーケティングに関しては、今でも最高のチャネルのひとつです。
メールマーケティングの最大の利点は、リストに登録されている人々のほとんどが、あなたが提供しているものに興味を持っているということです。また、商品に興味を持っている他の人々を知っている可能性も高いのです。
また、メールリストをセグメント化することで、パーソナライズされたメッセージを作成することができるのも利点です。また、それぞれのセグメントに合わせたギフトガイドを作成することで、コンバージョンの可能性を高めることができます。
SEOを活用する
検索エンジン最適化(SEO)は、ギフトガイドのマーケティングにも有効です。基本的なことですが、以下のようなベストプラクティスを実施することを忘れがちです。
- キーワードリサーチ
- 画像にタグを付ける
- 戦略的なリンク
- ユーザーエクスペリエンス(UX)の重視
お客様がギフトのアイデアを探しているときに、あなたのギフトガイドを簡単に見つけられるようにしましょう。そのために必要なのが、効果的なSEO戦略なのです。
ギフトガイドの作成は、戦いの半分に過ぎません。適切な人の目に留まるようにすることが残りの半分です。優れたデザインのギフトガイドと、これら3つのギフトガイドマーケティングのヒントで、あなたのギフトガイドが販売促進に成功する可能性が高まります。
参考:How to Create Unique Gift Guides for E-Commerce Content
原文では、SEOに関するインフルエンサーを探すという体で実例を挙げて説明していますが、日本では無名な海外の有名人の名前が頻出して来ますので、読んでいて話が頭に入りづらいため、そうした部分は省略し、話の骨子のみ残しました。すべて実践するには難しい部分がありますが、プロモーションを行う上でのヒントは十分に提示されている記事ではないかと思います。いくつかでも持ち帰れそうな部分があれば幸いです。