こんにちは。ジェイグラブの横川です。
クレジットカードの大手ブランドである、VISAのレポートによると、新型コロナ感染拡大のなかでは、支払いで顧客を困らせずにスムースに体験できるようにしたECが鍵であると結論づけました。詳細をみてみましょう。
VISA、新型コロナ感染拡大中の成長の鍵はeコマースと強調
小規模企業が、商品ページへの簡単なアクセス、スムースな支払い、シンプルな返品ポリシー、ユーザーフレンドリーなオプションを提供できれば、市場ですぐに優位に立てる可能性があります。
Visa Consulting & Analytics (VCA) のレポート「Accelerating the shift to eCommerce」によると、81% の顧客が優れた購買体験のためなら、より多くのお金を支払うことにためらいはないと回答しています。
多くの小売業者がオンラインショッピングの増加に向けて動いたのには、新型コロナの影響によって実店舗への足数に影響を受けたためです。今年初めに発表されたVisaのCovid 19 Impact Trackerでは、消費者の最大68%が食料品店への来店頻度が低下していたことが示されています。
小売業が回復しようと模索する中、年末商戦へのアプローチも進化し、より安全でより良いオンライン決済が必要とされています。
客にとって(不便など)良くない支払い経験がもたらす影響は壊滅的なものになります。買い物客がチェックアウトの手間が原因で買うのをやめてしまった場合、67%が競合他社のサイトを利用するか、どこのサイトでも購入を完了することはなく、59%が同じ小売店で再び買い物をする可能性が低いと回答しています。
VCAのレポートでは、決済体験がいかに重要なタッチポイントの一部であり、特別な注意が必要であると強調されています。見込み客が支払いの手間が購入価値に見合っているかどうかを考える必要があります。
見込み客やリピート客を獲得するためには、中小企業は、顧客のショッピングジャーニーの発見と評価の段階でデジタルの存在感を示す必要があります」と結論づけています。
デジタル決済は、顧客に便利で安全な支払い方法を提供します。企業にとっては、お金の取り扱いに伴う手間を軽減し、体験の向上により顧客基盤を拡大し、最終的には売上と収益性を向上させることができます。
オンラインショッピングが消費者や企業にとって当たり前になり、景気回復への道を歩み続ける中で、デジタル決済、特にスムースな電子商取引の経験は、中小企業にとって競争上の優位性となるでしょう。
顧客の88%は新型コロナ感染拡大のさなかでも年末商戦中にギフト購入する意志がある。中小企業の60%は年末商戦のために、ビジネスインフラ、デジタル化等の準備をしている(海外の場合。日本の企業がここまでの数値になっているかは不明。)
顧客の81%はスムースで混乱しない良い顧客体験のためなら喜んで支払うと回答。支払いシステムが良くないことでネガティブな印象を持ってしまった顧客の67%は競合他社に行くか、買うことそのものをやめてしまう。顧客の59%は、購入体験が良くなかったと感じた店には将来戻ることはないと回答。
データは信憑性があり、説得力を持ちますが、解釈を誤れば何の意味もありません。
このVISAのレポートをみて、支払いシステムが重要だということは理解できるかと思いますが、肝心なのは顧客にとってわかりやすいかどうかです。さらに言えば、わかりやすい支払いの仕組みは、わかりやすい販売の仕組みや送料設定に繋がります。販売の仕方や送料設定が複雑だと、支払いシステムも複雑にならざるを得ず、結局それでは、上記データが示すように67%の顧客に買ってもらえず、59%の顧客は二度ときてくれません。
つまり、自分中心で「こう売りたい」にこだわるあまりに、販売の仕組みや送料設定が複雑になり、結果支払いシステムにも不要に開発を加えることで、販売開始が遅れ、そのため思った以上の売上につながらず、振り返ってみれば「自分のこだわりが無駄な費用と時間を生み出していた」ことに気づくでしょう。こだわりに固執することで6割の顧客を逃すとあっては商才がないと言われても返す言葉もないでしょう。Shopifyの専門家も言っておりましたが、まずはシンプルにスタート。これに尽きると思います。複雑なことは余裕ができてから・儲かってからで十分と考えます。