こんにちは。ジェイグラブの横川です。
日本でもECサイトを実装するときの手段としてShopify(ショッピファイ/ショピファイ)を検討する事業者様が増えました。
そんなShopifyですが、Google傘下のYoutubeとECに関して統合実験をアメリカで行っているというニュースが先週飛び込んできました。まだ実験段階ですので、将来的にどうなるかはわかりません。でも実現したら一気にECのいろんな可能性が広がることになります。将来に期待して、越境ECサイト構築に投資をするならShopifyかな?といった感じの検討材料にはなります。
以下、ピッツバーグ・ポストが報じた記事を日本向けに一部編集して訳しました。
GoogleはYouTubeをショッピングの目的地に変えようと試みる
YouTubeで見たおもちゃやガジェット、グッズなどは、すぐにオンラインで販売される可能性があります – Amazon(アマゾン)ではなく、YouTube自体で。
世界最大の動画サイトであるYouTubeは最近、動画クリエイターにYouTubeのソフトウェアを使用して、各々の動画で紹介している商品にタグを付けて追跡するように依頼し始めました。そのデータは、Googleアナリティクスやショッピングツールにリンクされます。
関係者によると、YouTube動画で視聴者が商品説明を熟読したり、直接購入したりできる膨大な商品カタログに変換するのが目的だということです。同社はまた、YouTubeを通じてアイテムを販売するためにShopify(ショッピファイ/ショピファイ)との統合テストを試みているとのことです。
YouTubeの広報担当者は、現時点では限定でいくつかの動画チャンネルでこれらの機能をテストしていることを認めています。スポークスマンによると、動画クリエイターは表示される商品をコントロールできるようになるということですが、同社はこれを実験と説明し、それ以上の詳細の説明は避けています。
この動きは、YouTubeを広告の巨人から、AmazonやAlibaba(アリババ)などのEコマース巨人の新たな競争相手に変える可能性を持っています。
EコマーススタートアップBasketの社長、アンディ・エルウッドは「(Googleにとって)YouTubeは最も活用されていない資産の一つなので、もしこの実験に投資すると決めたなら、それは大きなチャンスだと思う。」と述べています。
YouTubeはどのように収益を上げるのかは明らかにしていません。しかし、同サービスは動画クリエイター向けにサブスクの提供を開始しており、サブスク費30%の手数料が設定されています。
Googleは、これまでもEコマースに関する複数の試みを行ってきていましたが、ほとんどの場合、製品そのものを販売するのではなく、他のEコマースストアに送客するための広告を販売することを中心に行ってきました。
しかし、新型コロナウイルスのパンデミックは、Googleとって主要な広告主である旅行や小売実店舗分野の予算縮小という現実に直面し、厳しくなっています。一方、Eコマースは、人々が自宅に滞在し、より多くの製品をオンラインで注文するようになったためブームになっています
このブームの底支えになっているのが、FacebookやInstagramなどで、Googleはこれをただの傍観者として見るという状況に追いやられていました。米国Eコマースのゴリアテ(巨人)であるAmazonは売上高が急上昇していますが、Googleは第2四半期に史上初の減収となっていました。
RBCキャピタルが最近実施した、マーケターを対象とした調査では、ソーシャルコマースではFacebookとPinterest(ピンタレスト)が特に超ホットであることが明らかになりました。Facebookのマーク・ザッカーバーグが5月に小売店向けに「Shops」機能を発表した後、同社の株価は急上昇しました。Googleはこの動きに乗り遅れまいとしているのです。
数ヶ月前から、Googleの幹部は、YouTubeがEコマース戦略の中心になることを示唆してきていました。CEOのサンダー・ピチャイは、いわゆる「買ってみた」「開けてみた」系の、人気のある製品開梱動画が、ショッピングの機会になる可能性があることを示唆しています。
YouTubeには他にも、化粧動画や料理動画など、動画クリエイターが市販の商品を配信して客引きする人気カテゴリーがたくさんあり、それら全てに潜在能力があるのです。
また、GoogleはEコマースや決済部門も刷新し、7月には販売者が在庫を管理できるようにShopifyとの統合を含んだ、Googleショッピングに誘致する計画を発表しました。
Googleによると、YouTubeは昨年末、動画に12点の売り物をリストできる動画クリエイターを対象に、Shopifyとの統合のテストを開始したとのことです。もはやYouTubeは広告媒体というポジションを超えて、動画クリエイターの収益を多様化するという戦略にシフトしました(仮にうまく行かなかったとしても、この実験は、YouTubeが動画からデータ収集が可能で、広告ビジネスを強化することに役立たせることは可能である)。
AmazonやWalmartは、数年前からショッピング可能な動画の開発に取り組んできましたが、これまでのところ、どちらもあまり進歩を見せていません。しかし、中国では、このビジネスモデルが軌道に乗ってきています。TikTokでは、インフルエンサーがライブストリーミング動画を使って、口紅からスマートフォンまでの商品をリアルタイムで何億人ものユーザーに売っています。
参照:Google tries to turn YouTube into a major shopping destination
以上です。